vol.26 - ミネラルの代謝の仕組み

要点のまとめ
  • ミネラルはビタミンとの組み合わせで吸収率が高まる
  • すべてのミネラルが充分でないと内臓・器官は正常に働かない
  • 細胞の代謝を高めるには酵素を働かせる補酵素としてのミネラルが不可欠
13種類のミネラル

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食品に含まれる栄養成分は胃で消化(分解)されたあと腸から吸収されるが、ミネラルも主には小腸から吸収される。ただし、亜鉛の一部は胃から、ナトリウムの一部は大腸からも吸収される。

ミネラルの鉄もカルシウムも吸収率は高くないものの、鉄はビタミンCとの組み合わせで、カルシウムはマグネシウムやビタミンDとの組み合わせによって吸収率が高められる。

ミネラルは吸収されたあと、血管を通って肝臓に運ばれ、他の物質と結合するなどして、全身の必要とされる内臓や器官に運ばれていく。それぞれの内臓や器官によって特に必要となるミネラルは異なっている。

胃は塩素、肝臓は鉄、銅、亜鉛、マンガン、脾臓は鉄、腎臓は銅、マンガン、筋肉はカルシウム、マグネシウム、リン、マンガン、鉄、銅、亜鉛、骨はカルシウム、リン、マグネシウム、ナトリウム、マンガン、亜鉛、銅と、それぞれ充分にミネラルが補われることによって、本来の機能が発揮される。

ミネラルのうち、マグネシウム、銅、亜鉛、マンガン、セレンは全身の細胞の化学反応を起こしている酵素の働きを補う補酵素として働く。

ミネラルには血液中や細胞の内外でイオンとなるものがあり、全身のイオンバランスを保って、全身の機能を調整するためにも使われている。

用語解説

補酵素

補酵素(coenzyme)は酵素(enzyme)の化学反応を補う有機化合物。ビタミン、ミネラルの多くが補酵素となっている。全身には3000種類以上の酵素があるとされるが、マグネシウムは約300種類、亜鉛は約200種類の補酵素となっていることから不足すると全身に影響が現れることとなる。

Q&Aコーナー

それぞれの臓器に必要なミネラルを多く摂れば、臓器の機能が高められますか?

臓器に必要なミネラルというと多く摂るほど健康効果が高まるというイメージが抱かれがちですが、不足すると機能は低下することは確かでも、多く摂るほど機能が高まるというものではありません。それぞれの臓器にはミネラルの限界量があって、それを越えても効果は出にくくなっているのです。

野菜を食べていればミネラルは不足しませんか?

野菜はミネラルを摂るためには適している食品です。野菜にミネラルが多く含まれているのは土の中にはミネラルが多く、植物が根からミネラルを吸い上げているからです。土の中のミネラルはイオン化されたあとに根から吸収されますが、農薬や肥料を使いすぎた土はイオン化が進みにくくなるために、野菜の中のミネラルも少なくなります。同じ量の野菜を食べても以前よりもミネラルが摂れなくなっているということが言えます。

カルシウムは不足しやすいミネラルですが、食べる量を増やさずに吸収を高める方法はありますか?

カルシウムは国民健康・栄養調査によると1日の必要量のうち20~30%も不足しています。カルシウムは胃の中でイオン化されてから吸収されます。胃の中に食べ物があると消化に胃液が使われるためにイオン化が下がって、吸収量が減ってしまいます。イオン化したカルシウムが充分に吸収されるまでには3時間ほどかかります。カルシウムは早朝の起きがけか、昼食と夕食の間の空腹時、就寝前に摂るのが効果的です。

ミネラルの言葉の意味は何ですか?

ミネラル(mineral)は鉱物を意味する言葉で、鉱物の中でも生命維持に必要なものだけがミネラルと呼ばれています。日本では13種類の元素(亜鉛、カリウム、カルシウム、クロム、セレン、鉄、銅、ナトリウム、マグネシウム、マンガン、モリブデン、ヨウ素、リン)が食事摂取基準の対象とされています。

補酵素のミネラルがないと酵素は働かないのですか?

補酵素は酵素の機能させるために必要な低分子量の有機化合物で、補酵素のほかに助酵素、コエンザイム(co=補う、enzyme=酵素)、コエンチームとも呼ばれています。酵素は、それだけでは機能しないか機能が非常に弱く、補酵素があって初めて酵素の機能が充分に発揮されるようになります。

ビタミンは補酵素ですか?

酵素は主にたんぱく質から作られていて、補酵素はたんぱく質以外となっていますが、その多くはビタミンとミネラルです。ビタミンB₁が糖質の代謝に作用するのは、糖質代謝の酵素に対する補酵素となっているからです。B₂が脂質代謝、B₆がたんぱく質代謝に作用するもの、やはり補酵素となっているからです。

《監修:NPO法人日本メディカルダイエット支援機構》
《イラスト:日暮ろこ子》

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