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「コムギ」「オオムギ」麦の世界

「コムギ」「オオムギ」麦の世界
2016年6月30日(木) 18時30分 提供元: 食育ずかん
「コムギ」「オオムギ」麦の世界
「コムギ」「オオムギ」麦の世界

皆さんは「小麦」と「大麦」の違いをご存知ですか??今回は意外と知らない麦の世界をご紹介します。
【起源】
小麦・大麦の歴史は古く、約一万年前に「肥沃な三日月地帯」と呼ばれる一帯(イラクやイラン・トルコの国境辺り)で栽培が始まったとされています。その後、ゆっくりと時間をかけて紀元前6000年頃にはメソポタミアやインダスで麦農耕が始まり、紀元前3000年頃にはヨーロッパ全土やエジプトに広まったといわれています。日本に近いところでは紀元前2000年頃中国に伝来。アメリカには1492年のコロンブスによる新大陸発見後、ヨーロッパの人々によって麦農耕が伝えられました。現在では世界中で盛んに栽培されている穀類のひとつです。
【小麦】
小麦は世界に住んでいる人々の半数近くが主食として食べている穀物で、日本でも弥生時代には栽培が始まり、食べていたという記録が残っています。イネ科コムギ属に分類され原産は中央アジア辺りです。でんぷんを主とする炭水化物が主な成分で、その他にたんぱく質や灰分(ミネラル)なども含みます。小麦にはいくつかの品種系統がありますが、現在主流の品種としては二粒系のデュラムコムギ、普通系のパンコムギです。また普通小麦の原種といわれているスペルタ(スペルト)コムギも出回っています。小麦粉は普通系小麦から作られ、たんぱく質含有量の違いから薄力粉(たんぱく質含有量6.5~9%)・中力粉(7.5~10.5%)・強力粉(準強力粉を含む(10.5~13%)に分かれます。その他、二粒系小麦から作られるデュラムセモリナ粉はたんぱく質含有量が11~14%とされています。現在は粉状にして調理に使われる事が多いですが、古くはお粥や炒って食していたそうです。日本ではうどんなどの麺類・パン類・醤油・味噌・グルテンを使った麩などに使われています。
【大麦】
大麦はイネ科オオムギ属に分類される穀類で小麦と同じく中央アジア辺りが原産といわれています。現在では小麦が主食の中心ですが、ヨーロッパでは小麦が伝来する以前は大麦を主食としていました。主な品種は六条大麦・はだか麦・二条大麦です。六条大麦・はだか麦は古くは麦こがし・はったいとして食べられてきましたが、長い歴史を経て醤油・味噌の原料や、押し麦・米粒麦・丸麦などに加工して麦ごはんに使用されています。また、六条大麦は250の高温で炒って作る麦茶にも使用されています。二条大麦はビールを作る原料として明治初期にヨーロッパより輸入されました。麦芽エキスなどが豊富なため、ビール大麦とも呼ばれています。近年では麦焼酎の消費も増えてきたため、焼酎用の麦としての使用も伸びてきました。
【名前】
「大麦は小麦より粒が大きい」から大麦になった…というわけではありません。粒の大きさ自体さほど変わりがない小麦と大麦、名前の由来は諸説ありますが「成長途中の葉の大きさが小麦より大きく見えることから大麦と呼ばれるようになった」といわれています。





【違い】
形や成分の似ている小麦と大麦ですが、決定的な違いはたんぱく質。小麦のたんぱく質は粘り気がでるグルテンです。モチモチとした食感をもたらし、パンが膨らむのを助けます。これに対し大麦に含まれるたんぱく質はホルデインという粘り気のないタイプのため、パンは膨らまず・麺は長く出来ずに切れてしまいます。一見小麦の方が優れているように見えますが、大麦は小麦より食物繊維が豊富。また吸水性に優れているため、米と一緒に炊く麦ごはんに適しています。どちらが良いかではなく、性質の違いから使われる用途も違うということですね。
【近種】
同じくムギという文字が入るものとして、ライ麦やマカラス麦があります。イネ科ライムギ属のライ麦は小麦に最も近い種で、やせた土地や高冷地でも栽培が出来、寒さにも強い特性を持っています。日本にも明治時代に入ってきましたが、現在ではほとんど栽培されていないそうです。小麦粉のように粉状にして作るパンはその色から黒パンと呼ばれています。ライ麦の麦芽を利用してウイスキーやお菓子を作ることも出来ます。マカラス麦はイネ科カラスムギ属に分類され、別名を燕麦・オート麦といいます。ライ麦と同じく、ウイスキーやお菓子の原料にされるほか、オートミールの原料にもなります。
いかがでしたか。小麦も大麦も私達の生活に古くから関わってきた穀類、様々な用途に使われ、切っても切れない縁を感じました。ラベルなど気をつけて見みると、「こんなところにも!?」と新たな発見があるかもしれませんね☆
 Text by さゆり/食育インストラクター

《ShokuikuZukan》
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