一品増やすだけの「夜キノコダイエット」とは?

夕食にキノコのキノコキトサンパワー
この記事の概要
  • 糖と脂肪を燃やすビタミンB群が豊富に含まれる
  • 水溶性食物繊維が脂肪の吸収を抑えてくれる
  • 脂肪の分解を進めて運動の効果を高める特別な存在

夜キノコダイエットとは、食事のエネルギー摂取量が多くなりがちの夕食時にキノコを食べるダイエット方法で、夕食時に食べるキノコの量は200gが目安。

キノコは90%が水分であるために低エネルギー量で、ビタミンB₁とビタミンB₂が多く含まれている。

ビタミンB₁には糖質のエネルギー化を促進する作用が、ビタミンB₂には脂肪のエネルギー化を促進する作用がある。また、キノコには、余分な脂肪や糖質を包み込んで吸収させにくくする作用がある水溶性食物繊維が豊富に含まれている。

キノコの中でも、エノキタケには特有な成分のキノコキトサンが含まれている。キノコキトサンにはβ3アドレナリン受容体を介さずに脂肪細胞に蓄積された体脂肪を分解させる作用があるため、体脂肪が多く蓄積され、運動をしても効果が現れにくい人にも効果が出やすくなっている。

ただし、キノコキトサンはエノキタケの硬い細胞膜の中に含まれ、よく噛んでも細胞膜は壊れにくく、消化酵素でも分解できないため、通常の食事ではキノコキトサンを効果的に摂ることはできない。

水溶性食物繊維には、ゲル状になって吸着性があることが、食品に含まれるビタミン・ミネラルの吸収を一部抑制するデメリットもある。そのため、摂取した量の割には効果が出にくく、サプリメントの使用も必要となる。

用語の解説

β3アドレナリン受容体

体を動かしたり興奮したときに脳から分泌されるアドレナリンに反応するのが脂肪細胞にあるβ3アドレナリン受容体で、脂肪細胞の中に蓄えられている脂肪を分解する働きがある。この働きがよくない人が日本人には多く、アドレナリンが分泌された割には脂肪の分解が進まず、運動の効果が現れにくくなっている。

よくある質問

エノキタケを食べれば、脂肪が分解されますか?

脂肪細胞の中に蓄積されている脂肪を分解する作用があるキノコキトサンはエノキタケに豊富に含まれています。しかし、エノキタケをはじめとしたキノコは軟らかいようでも細胞膜が硬いので、普通に食べただけではキノコキトサンはあまり多くは出てきません。脂肪分解作用を期待するなら、サプリメントを使用するのが正しい選択といえます。

エリンギやマッシュルームでも効果は得られますか?

食べやすさや量が多く食べられることではエリンギやマッシュルームは優れています。水溶性食物繊維を多く摂るためには向いていますが、キノコキトサンの効果となるとエノキタケにはかないません。エノキタケを300gも食べることをすすめている雑誌やテレビ番組もありますが、これだけ食べたら脂肪を吸着して吸収されない作用が強くなるので、ダイエット効果は高くなります。

エノキ氷はダイエット効果もありますか?

エノキタケを食べても、あまりキノコ特有の味がしないのは細胞が硬くて、普通に切ったり噛んだりしても中のエキスが出にくいからです。エノキ氷は製氷機に水と細かく切ったエノキタケを入れて凍らせるもので、凍るときに細胞膜が破壊されて、解凍されるときにエキスが出てきます。この方法によって、キノコキトサンもエキスとともに出るようになります。

キノコキトサンのサプリメントならダイエット効果は高いですか?

キノコキトサンの脂肪分解の働きは、運動をしても脂肪が分解されにくい体質の人にとっては効果があります。しかし、もともと運動をすると脂肪が分解されやすく、燃焼しやすい人には、あまり効果が期待できないサプリメントです。キノコキトサンのサプリメントを摂ってから運動をしたらダイエット効果が得られるという人に使ってもらいたいものです。

監修者
内閣府認証 NPO法人日本メディカルダイエット支援機構
イラスト
日暮ろこ子
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