食べる種類が限られる「コンニャクダイエット」とは?

コンニャクは形状によって効果が変わるよ
この記事の概要
  • 固まりのコンニャクを食べても効果は得られない
  • ゲル状になった水溶性食物繊維が脂肪を吸着して吸収を抑える
  • 水溶性食物繊維が水分を吸って膨らむので満腹感が得やすい

コンニャクは水溶性食物繊維のグルコマンナンが豊富に含まれていて、脂肪を吸着して吸収を阻害することから、脂肪が多く含まれる肉類などを食べたときには、板コンニャクや糸コンニャクを一緒に食べることで太りにくくなるというのが、これまで言われてきたコンニャクダイエット。

しかし、新たなダイエット方法では、コンニャクの粉を摂ることをすすめている。

板コンニャクや糸コンニャクは、凝固剤を用いて固形にしているが、これは歯で噛んで細かくしたあとは形を変えずに通過していく。このことはレントゲンや体内カプセルカメラを飲んで撮影する方法で確認されている。

キノコや海藻などの他の水溶性食物繊維が多く含まれる食品は、胃の中ではゲル状に溶けて脂肪を吸着するものの、固まったコンニャクは胃の中へは変化せず、消化もされずに腸を通過していく。

粉コンニャクは手作りコンニャクの材料として販売されているほか、ダイエット素材として薬局などでも見られるようになっている。

粉コンニャクを食事と一緒に摂ると胃の中で水分を吸って15分ほどでゲル状になって脂肪が吸着されていく。そして、小腸から吸収されることなく排泄される。

また、コンニャクが水分を吸着して量が増えることで胃が膨らみ、満腹感を得やすくなることで食べすぎを抑えられる。

用語の解説

水溶性食物繊維

食物繊維には不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の2種類がある。不溶性食物繊維は水に溶けないタイプで、水溶性食物繊維は“水に溶ける”と書かれているものの、実際には水分を吸って膨らむ性質がある。膨らんだあとに脂肪や糖質などを吸着して小腸から吸収されにくくさせるが、ビタミンやミネラル、サプリメントや医薬品の成分の吸収量を下げるというデメリットもある。

よくある質問

板コンニャクを食べてもダイエット効果はないのですか?

凝固剤で固めた板コンニャクは、水溶性食物繊維の特徴である水分を吸って膨らむことでの満腹感を得る効果も、脂肪の吸着も期待できなくなります。しかし、固まると不溶性食物繊維と同じようになるので、腸壁を刺激して便通をよくする効果はあります。

コンニャク粉をたくさん食べたら太ることはありますか?

板コンニャクは不溶性食物繊維と同じ性質なのでエネルギーになるものではありません。コンニャク粉は吸収されたとしても、エネルギー量は100g当たり約7kcal、コンニャク1枚分(300g)の量を食べても約21kcalなので、満腹になるまで食べても太らないというメリットがあります。

コンニャクの粉はおいしくないのですが、続けられる方法はありますか?

味付けをする方法もありますが、粉のままでは食べにくいことの解決にはなりません。そこでコンニャクの粉を水で溶いて、ゲル状にしてからゼリーのようにして食べる方法がすすめられています。味付けは、少しだけ甘みをつけるか、果物の果汁などの酸味は食べやすくしてくれます。

食べやすいコンニャクゼリーでも効果はありますか?

コンニャクゼリーは、ゼリーのゼラチンの代わりにコンニャク粉を使ったもので、凝固剤(水酸化カルシウム)で固めていないので、胃の中で水溶性食物繊維となって膨らみ、余分な脂肪を吸着して吸収されにくくしてくれます。甘みを加えてあるものはエネルギー量は1個(25g)で25kcalほどなので、食べすぎると太る原因にもなります。

監修者
内閣府認証 NPO法人日本メディカルダイエット支援機構
イラスト
日暮ろこ子
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