直前に甘いものを摂る「食前デザートダイエット」とは?

デザート食べるなら食前がオススメ
この記事の概要
  • 食後のデザートを食事の前に変える食べる順ダイエット
  • 血糖値が上昇した状態での食事は早く満腹を感じる
  • 30分以上前に甘いものを食べると逆に太る

食後のデザートは、菓子に含まれる砂糖の半分を占めるブドウ糖によって血糖値が大きく上昇し、満腹中枢が刺激されて食欲が抑えられることから、一定量の食事で終わることができる。

そのデザートを食後ではなく食事の前(直前)に食べるのが“食前デザート”。甘いものを先に食べると血糖値が上昇した状態で食べ始めるため、腹が膨れる前に満腹中枢が働いて、多くの量が食べられなくなる。

食前デザートダイエットの“食前”は、まさに食事の直前のことを指すが、食前のデザートと食事の間が30分以上あると、血糖値が上昇した後に砂糖に含まれるブドウ糖によってインスリンが多く分泌され、血糖値が下がった状態で食事をすることになり、かえって食欲が増して、食べすぎることにもなりかねない。そして、血液中にインスリンが多く残った状態で食事をするので、食事で摂ったエネルギー源がインスリンによって肝臓で脂肪に合成され、さらに食事によって分泌されたインスリンによって再び肝臓での脂肪の合成が進むことから、体脂肪の蓄積量が増えることになる。

このダイエット方法は、食事の最後にデザートを食べていた人が食前に変えることが原則で、これまでデザートを食べていなかった人が食前デザートを追加したらエネルギー摂取量が増えるので、かえって太ることにもなる。

用語の解説

ブドウ糖

糖質を構成する単糖の一つで、最も早くエネルギーとして使われる。脳の唯一のエネルギー源であるので、血液中のブドウ糖が不足すると空腹を感じ、血液中のブドウ糖が多くなると満腹を感じるようになる。ブドウにだけ含まれるわけではなく、ブドウから初めに発見されたことからブドウ糖と名付けられた。ブドウを乾燥させたレーズン(干しブドウ)の白い糖はブドウ糖。点滴の成分であり、スポーツドリンクの甘みのもとともなっている。

よくある質問

30分前にお菓子を食べても、ご飯の量を減らせばよいのではないですか?

食事の前に甘いものを食べると、食べた分のエネルギー量が脂肪として蓄積されるわけではなくて、血糖値が上昇してインスリンが多く分泌されることで肝臓での脂肪の合成が進みます。ご飯にもお菓子にもブドウ糖が含まれているので、ご飯の量を減らせばよいように思うかもしれませんが、全体のエネルギー量ではなく、脂肪合成が関係しているので、ご飯を減らすより、食事の前のお菓子をやめるべきです。

どうしても食事の30分前に、お腹がすいてしまったら何を食べればよいですか?

砂糖が含まれた甘いものでも、少しの量なら血糖値の上昇も低く、副交感神経の働きが盛んになっている夕方以降でもインスリンの分泌量は、それほど多くはなりません。そして、インスリンが濃い状態で夕食を食べることにもならないので、脂肪が多く合成されるようなことも防げます。その空腹を抑えて、しかも血糖値に影響しないのはキャラメルなら2個、チョコレートなら1ブロック程度の量です。

フルーツを食事の前に食べてもよいですか?

甘いものに含まれているブドウ糖が血糖値を上昇させることで食べすぎを抑えようとしています。フルーツの甘味は主に果糖によるものなので、血糖値を上昇させるために、少しだけでもよいので、半分がブドウ糖となっている砂糖が含まれたものを食べるようにします。

監修者
内閣府認証 NPO法人日本メディカルダイエット支援機構
イラスト
日暮ろこ子
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