昼食以降は食べない「夕食抜きダイエット」とは?

夕食は夢の中で
この記事の概要
  • 朝食抜きを禁止された人がチャレンジ
  • 早く寝れば空腹を気にしないで済む
  • 18時間の空腹時間が吸収を高めてしまう

朝食を抜くと、夕食から翌日の昼食までの空腹時間が17時間ほどになる。脳のブドウ糖の維持時間は15時間ほどなので、脳の唯一のエネルギー源であるブドウ糖が2時間ほど不足するため、朝食抜きはやらないようにと専門家は指導している。

脳のブドウ糖が不足しても、すぐに脳の機能が極端に停止することはない。しかし、脳が十分に機能しない時間ができることから、脳がコントロールする全身の機能が低下して、全身に影響が出るようにもなる。

そのため、朝食を抜いてはいけないことは広く知られてきたが、1食を抜くと、全体にエネルギー摂取量が減り、ダイエットしやすいイメージがあることから、朝食以外の食事を抜く方法として考えられたのが夕食抜き。

夕食は食事のエネルギー源が吸収されやすく、過剰となったエネルギー源は肝臓で脂肪に合成されるため、夕食を抜くことで効果的に体脂肪を減らすことができる、と説明されている。眠っている間は空腹を感じることがなく、ふらつくことも、気分的に優れなくなることもないので、夕食を抜いたほうがダイエットしやすいとも考えられている。しかし、夕食を抜くと、18時間以上もの空腹時間となり、脳のブドウ糖不足の時間も3時間を超えることになる。

用語の解説

空腹時間

食事と食事の間の時間のことで、実際に空腹を感じている時間のことではない。食事の歴史を見ると世界的に朝食と夕食の2食が原則で、昼食は小腹を満たす程度の食事だった。朝食抜きと夕食抜きは人類の長い歴史の中で初めての出来事。空腹時間は12時間が通常で、脳のブドウ糖の限界量から15時間が限界とされている。

よくある質問

寝る前に甘いものを食べれば、朝食を抜いてもエネルギー切れを起こさないのではないですか?

15時間以上の空腹時間が開かなければ脳のエネルギー切れは起こさないわけですが、夕食から寝る間にブドウ糖が多く含まれるもの食べたら、血糖値が上昇したまま寝ることになるので太ってしまいます。ダイエットを考えるなら、朝食を食べるようにするべきです。

空腹の時間が17時間を超えたら急に脳が働かなくなるようなことは起こりませんか?

脳のブドウ糖が急に切れて、脳が働かなくなるようなことがあれば気づきやすいので、1食を抜くようなことはなくなるはずです。脳のエネルギー源のブドウ糖は急になくなるようなことはありません。自動車はガソリンが不足すると徐々にエンジンの働きが低下して走り続けますが、それと同じように徐々に脳の機能を低下させながらも動いています。その低下も気づきにくいので、空腹時間を長くしないようにすることです。

朝食と夕食を食べて、昼食を抜くのは問題がありませんか?

脳のブドウ糖の維持時間は15時間ほどなので、朝食と夕食を食べて12時間ごとにブドウ糖を摂っておけば不足することもありません。また、エネルギー代謝に必要なビタミンB₆とビタミンB₁₂が12時間ほど保たれることを考えても、昼食抜きは問題がないことになります。

夕食をほとんど食べなくてもブドウ糖が補えていれば大丈夫ですか?

脳のエネルギー源を欠けさせないようにするには、夕食にブドウ糖が含まれる糖質(ご飯やパン、麺類など)を摂っておけばよいものの、あまりに少ないと脳を充分に機能させることができなくなります。量にしてご飯は半分ほどは摂るようにします。

夕食抜きのダイエット方法は効果があっても続けてはいけませんか?

夕食を抜く方法なら、朝になって空腹状態であっても、胃の働きがよくないのでガツガツと食べるようなこともなく、肉も油も多く摂ることはありません。そのために、夕食を抜いた分を朝食で多く食べてしまうようなことも防ぐことができます。夕食抜きが身体に特に影響するのはブドウ糖不足による脳の機能なので、長く続けられる方法ではありません。

ご飯の代わりに、お酒で糖分を摂ってもよいですか?

アルコール飲料には糖質も含まれています。糖質ゼロの日本酒やビールもありますが、同じエネルギー量で比較するとアルコール飲料はご飯の3分の1から4分の1の糖質が含まれているのでブドウ糖を補うことができます。ただ、飲酒をすると肝臓に蓄えられたブドウ糖が血液中に出にくくなるので、脳に届けられるブドウ糖が大きく減ってしまいます。ご飯などの糖質は少しでも摂るようにします。

監修者
内閣府認証 NPO法人日本メディカルダイエット支援機構
イラスト
日暮ろこ子
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