赤筋を増やして運動時の脂肪分解と燃焼を盛んにしよう!

歩くのと同じ速度でスロージョギング
この記事の概要
  • 赤筋の中には脂肪分解酵素のリパーゼが多く含まれている
  • 赤筋には脂肪燃焼に必要な酸素が多く貯蔵されている
  • ゆっくりとした運動で脂肪を燃焼させる筋代謝力が高まる

脂肪分解酵素のリパーゼは赤筋の中に多くあり、赤筋を増やすことで運動時の脂肪分解と燃焼が盛んになっていく。

赤筋が多い人はリパーゼの量が多いことから脂肪が燃焼しやすく、やせやすい。逆に体脂肪が多くて赤筋が少ない人はリパーゼの量も少ないことから脂肪が燃焼しにくく、太りやすいといえる。

赤筋の中には酸素結合性たんぱく質のミオグロビンが多く含まれ、ミオグロビンに含まれる鉄によって赤い色となっている。ミオグロビンには、筋肉の代謝に必要な酸素を貯蔵する働きがある。

魚では、遠方を周遊するマグロやカツオは赤身が多く、近海に生息して長時間は泳がないが瞬発性があるタイやヒラメは白身となっている。人間の筋肉も同様の性質となっている。

赤筋には、エネルギー産生を行うミトコンドリアが多く、酸素を用いて多くのエネルギーを作り出している。赤筋が刺激されると、筋繊維が強化されるだけでなく、ミトコンドリアを増やすことができるようになる。

赤筋は遅筋とも呼ばれるように、ゆっくりとした動きしかできない筋肉だが、ゆっくりとした動きを継続させることによって効果的に赤筋を刺激して筋代謝力を高めていくことができる。

用語の解説

遅筋

遅筋は収縮の速度は遅く、強い力は出せないものの、長時間にわたって筋力を保持することはできる。速筋は短時間の運動しかできず、加齢によって低下していく。遅筋は年齢を重ねても能力が低下しにくい特徴がある。

よくある質問

赤筋のミトコンドリアを増やせば運動をしなくても脂肪は多く燃えてくれますか?

有酸素運動によって赤筋のミトコンドリアが増えるので、脂肪の燃焼効率は高まります。ミトコンドリアは数が多いだけでなく、効率よく酸素を取り込むことで燃焼が進んでいくので、さらに有酸素運動を続けることが大切です。

運動をしなくてもミトコンドリアを増やすことはできますか?

ミトコンドリアは、酸素を多く取り込む運動をしたとき、身体に温冷刺激があったときに増えるので、運動をすることが一番です。それ以外の方法としては、シャワーを背中の肩甲骨の間の褐色脂肪細胞に当てる方法があります。お湯と水を切り替えて、温度差の刺激を与えるのがポイントです。

食事でミトコンドリアを増やすことはできますか?

栄養素などでミトコンドリアを増やすことはできません。ミトコンドリアはエネルギーを多く作り出す必要が生じたときに増えやすく、空腹を長く感じるとミトコンドリアが増えるとの研究成果もあります。長い期間の断食ではなく、1食を軽くするプチ断食でも効果があるといわれています。

ミトコンドリアは細胞の中の、どれくらいを占めていますか?

ミトコンドリアは細胞の中の10~20%を占めていて、その数は細胞によって100~3,000個と大きな差があります。ミトコンドリアが多いのは筋肉(骨格筋や心筋))で、特に太くて負荷がかかる太ももの筋肉に多くなっています。負荷がかかる運動をすることでミトコンドリアの数を増やすことができます。

ミトコンドリアを増やす効果が高い運動はありますか?

ミトコンドリアは筋肉を刺激するとともに、筋肉に酸素を多く送り込むことで増えやすくなるので、有酸素運動も有効になります。歩くことで刺激される脚部の筋肉では増えやすくなっているので、勢いよく歩くことはミトコンドリアを増やすと同時に、増えたミトコンドリアのエネルギー効率を高めるためにも役立ちます。

監修者
内閣府認証 NPO法人日本メディカルダイエット支援機構
イラスト
日暮ろこ子
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