- ブドウ糖から合成されるグリコーゲンが増えれば血糖値が下がる
- ヒドロキシクエン酸がグリコーゲンの合成量を増やす
- ヒドロキシクエン酸には脂肪の合成量を減らす作用がある
血液中のブドウ糖の一部は肝臓でブドウ糖が結びついたグリコーゲンに合成される。グリコーゲンは肝臓と筋肉に蓄積されて、血糖値が低下したときに分解されて血液中に放出される。
食事で摂ったブドウ糖のうち、グリコーゲンに合成される量が増えれば、それだけ血糖値は上昇しにくくなる。そして、血糖値が上昇することによって分泌するインスリン量を減らして、脂肪の合成量、蓄積量を減らすことができるようになる。
この働きがあるサプリメントとして知られているのはガルシニア。ガルシニア・カンボジア、タマリンドとも呼ばれている。ガルシニアの果実の皮に含まれているヒドロキシクエン酸には、肝臓でのブドウ糖からグリコーゲンの合成量を増やす働きがある。
そして、肝臓と筋肉でのグリコーゲンの蓄積量を増やすことで、血糖値の上昇を抑制することができる。血糖値の上昇を抑制するものの、血液中のブドウ糖濃度を安定させることから、血糖値の低下による空腹感が抑えられ、食欲も抑制する作用も認められている。
また、ヒドロキシクエン酸には、ブドウ糖から脂肪を合成する肝臓の中にある酵素の働きを阻害して、体脂肪の蓄積を抑制する働きもある。
用語の解説
- ヒドロキシクエン酸
よくある質問
グリコーゲンを増やすサプリメントなら筋肉の量を増やすことができますか?
グリコーゲンはブドウ糖が結合したもので、血液中のブドウ糖が不足したときに分解されてブドウ糖として血液中に放出されます。そのため、グリコーゲンが増えると、そのまま筋肉が増えると思われがちですが、体内の貯蔵されるグリコーゲンのうち肝臓には100~120g、筋肉には体重の1~2%の含有量なので体格にもよるものの300gほどが蓄積されています。グリコーゲンが増えれば筋肉の量は増えていきます。
グリコーゲンとして蓄える量を増やすには何をすればよいですか?
筋肉を増やして、グリコーゲンを多く蓄えられれば、その分だけ血糖値が下がって、脂肪の合成も蓄積も減らすことができます。筋肉の量を増やすには、なんといっても筋肉運動をすることです。蓄積される場所が少なければ、肝臓でグリコーゲンが多く作られてもブドウ糖に分解されてしまいます。
ガルシニアのサプリメントは、いつ摂ればよいですか?
食事の消化や吸収に関係するサプリメントは食事の前後に摂るのが原則ですが、ガルシニアは効果が出るまで30分ほどかかるので、食事の30分前に摂るようにします。ガルシニアには空腹感を抑える働きもあるので、食事の前に摂っておくことで早食いや食べすぎを抑えることも期待されています。
ガルシニアは運動の前に摂っても効果がありますか?
ガルシニアに含まれるヒドロキシクエン酸は、クエン酸に似た構造をしているので、運動によるブドウ糖と脂肪の燃焼を進める働きもあります。特に脂肪酸をエネルギーとして使われるようにしり働きが注目されています。吸収されてから機能を発揮するまでに30分ほどはかかるので、運動をする場合には30分前までに摂るようにします。
- 監修者
- 内閣府認証 NPO法人日本メディカルダイエット支援機構
- イラスト
- 日暮ろこ子