- たんぱく質の合成を進めるアルギニンで筋肉を増やす
- 筋肉が増えれば寝ているときにも脂肪燃焼効率が高まる
- 成長ホルモンの分泌を高めて筋肉を増やすシトルリン
筋肉は最もエネルギーを使う器官で基礎代謝の30~38%を占めている。筋肉が増えれば、それだけ使われるエネルギーが増えて、運動をしたときだけでなく、普段の生活を送っているときにも体脂肪を減らす効果が高まっていく。
筋肉を増やすには運動とともに、筋肉を構成するたんぱく質の材料となるアミノ酸を摂取することが必要。たんぱく質を構成するアミノ酸の一種のアルギニンは、たんぱく質合成に特に必要で、成長期の子供の場合には必須アミノ酸となっている。筋肉を増やすためのたんぱく質を多く作り出すだけでなく、成長ホルモンの分泌を促進する働きもある。
成長ホルモンには筋肉を増やす作用がある。アルギニンを全身に供給して筋肉を増やすのをサポートするのがアミノ酸の一種のシトルリン。アルギニンによる成長ホルモン分泌を促進させる働きがある。そのため、筋肉を増やすことが目的とされたサプリメントにはアルギニンとシトルリンが組み合わせて使われている。
肝臓で有害物質のアンモニアを解毒して肝臓の負担を減らし、それによって悪酔いを防ぐことが知られるオルニチンは体内でアミノ酸の形のままで機能する遊離アミノ酸の一種で、肝臓でのたんぱく質合成を高める働きがある。
用語の解説
- シトルリン
よくある質問
筋肉を増やす作用があるサプリメントは、摂るだけで効果が期待できますか?
筋肉は刺激を受けることで筋繊維が増え、筋繊維も太くなっていきます。これが筋肉がつくという状態です。これをサポートする作用がサプリメントにはあります。だから、運動をしないで筋肉が大きく増えるということは期待できません。運動習慣がある人が摂ることで効果が得られるものです。
アルギニンは、どんな人が摂ればよいですか?
アルギニンには筋肉を増やすためのたんぱく質を多く作り出す働きがあり、さらに筋肉を増やすために必要な成長ホルモンの分泌を促進することから、筋肉の増強に役立つアミノ酸です。男性はアルギニンによって成長ホルモンが出やすいのですが、女性は男性に比べると効果が弱いので、多くの量を摂るか、アルギニンの効果を高める他のサプリメントも摂るようにします。
シトルリンは、どんな人が摂ればよいですか?
アルギニンを全身に届けるのがシトルリンの働きなので、アルギニンだけでは筋肉が増えにくい人や女性はシトルリンを摂ることがすすめられます。シトルリンには、血管を拡張して血流を促進する作用や身体を温める作用、活性酸素を消去する抗酸化作用があり、これも筋肉の強化をサポートしています。冷えやすい女性には特に適したサプリメントとされています。
オルニチンは、どんな人が摂ればよいですか?
肝機能を高めて、飲酒に負けない体質を作ることができるというのでオルニチンは人気になっています。肝機能を高めるのはアンモニアを分解する効果によるものですが、たんぱく質の合成を進めて肝細胞を強化することも影響しています。お酒を飲む人はオルニチンが不足しやすいので、サプリメントの活用が有効となります。
- 監修者
- 内閣府認証 NPO法人日本メディカルダイエット支援機構
- イラスト
- 日暮ろこ子