- 代謝を低下させる有害ミネラルが増えている
- 有害ミネラルは加熱しても大きく減ることはない
- 有害ミネラルは体内で特に蓄積される部位は決まっている
体内に入ってくる有害物質が増えたり、排出される有害物質が少なくなると、代謝が低下する。工場の汚染排水や排気、自動車などの排気ガス、農薬などの鉛、カドミウム、水銀、ヒ素などによる環境汚染は進み、水や土壌、空気を通して、体内に入り込んでくる汚染物質の量は増え続けている。
これらの環境汚染物質はプランクトン、小魚から始まり、徐々に大型の動物への蓄積されていく食物連鎖が起こる。そして、最終的には食物連鎖の頂点に立つ人間の体内に最も蓄積されていく。
水銀やカドミウムなどの有害ミネラル(有害金属)は加熱調理しても大きく減ることはなく、魚を多く食べる日本人は、有害ミネラルによる健康被害のリスクが高い。健康維持に必要な必須ミネラルは全身に分布しているが、それと同様に、有害ミネラルも全身に蓄積されている。
ヒ素は全身に蓄積されるが、その他の有害ミネラルは特に蓄積されやすい部位がある。アルミニウムは脳、肝臓、腎臓、骨に、水銀は肝臓、腎臓、骨に、鉛は肝臓と骨に蓄積されていく。
有害ミネラルが蓄積されているのは身体の奥の見えない部分であり、蓄積が進んでも気づきにくく、有害物質を解毒・排出するためのデトックスの対策が遅れがちである。
用語の解説
- デトックス
よくある質問
デトックスをすれば体内の毒素は、すべて排出することはできますか?
有害ミネラルは代謝と解毒によって大きく減らすことはできますが、すべてを排出できるわけではありません。例えばアルミニウムは1%が脳に残るといいます。排出を進めても、体内に入ってくる有害ミネラルが減らなければ、体内の量を減らすことはできません。デトックスと同時に、有害ミネラルを減らすことも同時にするべきです。
有機無農薬の食品を食べていれば身体には影響はありませんか?
身体に影響を与える有害物質は農薬だけではありません。化学肥料、食品添加物、化学物質、薬、水道水に含まれる塩素など、さまざまな化学的な物質は細胞レベルから影響を与えて、全身の代謝を低下させます。有害物質は肝臓に影響を与えてしまいますが、肝臓の機能が低下すると代謝を高める酵素が作られにくくなったり、代謝を高める筋肉を増やすたんぱく質も作られにくくなります。
ダイエットをして食べる量が減れば有害物質の量も減るのではないですか?
食品の中に含まれている有害物質は、食べる量が減れば、それだけ減るのは当然のことです。農薬や化学肥料は食品の外皮に近いところほど多く含まれています。どれくらい皮を取り除くか洗うかによっても食品に残留する農薬や化学肥料の量は変わります。加工食品に使われる食品添加物は、食品によって使われる量が違っています。有害物質を減らすには使われている食品添加物の種類が少ないものを選ぶようにします。
有害物質の量を減らすためには、どんなメニューにすればよいですか?
有害物質を排出するのに役立つ栄養成分もありますが、それよりも先に考えたいのは多くの種類の食品を使うことです。1種類の食品の量が多いと、有害物質が含まれていたときに多くの量を摂ってしまうことになります。だから、食品の種類を多くして、危険を分散させることが大切になります。
- 監修者
- 内閣府認証 NPO法人日本メディカルダイエット支援機構
- イラスト
- 日暮ろこ子