- 体外毒素は排出して減らすことができる
- 体内毒素は代謝の老廃物としてたまっていく
- 悪玉菌が発生させた毒素は全身を循環する
身体にとって不要な有害物質である毒素は、体外毒素と体内毒素の二つに分けて考えられている。体外毒素は、飲食物や空気と一緒に外部から身体に入ってきた有害ミネラルなどを指している。
体外毒素は汗腺から汗に混じって排泄されるほか、有害ミネラルは皮脂となじみやすい性質があるため、皮脂腺から排泄されやすい。運動や入浴によって汗をかくだけでは有害ミネラルは排出されにくいものの、遠赤外線によって身体の深層から温めることによって皮脂とともに排出することができる。
体内毒素は、活動をした結果として、代謝産物として身体の中で発生した老廃物を指している。体内毒素には疲労物質の乳酸や、尿素、尿酸、アンモニアのほか、腸内細菌の悪玉菌が発生させたインドール、スカトール、硫化水素などの毒素も含まれる。悪玉菌が発生させた毒素は、大腸壁から水分とともに吸収されて血液中に入る。
体内毒素の多くは、血液とリンパ液によって肝臓に運ばれて分解され、分解されたものは腎臓で濾過されて、尿に混じって排出される。分解されなかったものは体内を循環して身体に悪影響を与えることになる。
体内毒素チェック表
体内毒素が蓄積されやすい危険因子と、体内毒素が蓄積されたことから起こる自覚症状をチェックすることで、体内毒素の状態を推測することができる。
危険因子
- 慢性的に便秘になりやすい
- 排便のときに痛みがある
- 便秘薬などを習慣的に飲んでいる
- デスクワークが多く運動不足
- 短い距離でも乗り物を使う
- 睡眠時間が短い
- ストレスを感じやすい
- 食事の時間が不規則
- 外食が多い
- みそ汁、納豆、サラダを毎日食べる習慣がない
- お酒やコーヒーをよく飲む
- 喫煙する
自覚症状
- 便の色が黄褐色より焦げ茶色に近い
- おならや便がとても臭い
- 下腹部が張りやすい
- 口臭や体臭が気になる
- ニキビや吹き出物が出やすい
- 朝の目覚めがよくない
- 目の下にクマができやすい
- 肌がくすみやすい
- 冷え性やむくみがある
- 疲れやすく倦怠感がある
- ストレスを感じるとお腹が痛くなる
- 食べなくても太る、もしくは食べてもやせる
それぞれ5項目以上該当したら要注意
用語の解説
- 体内毒素
よくある質問
体内毒素を減らすには、何をすればよいですか?
乳酸や尿素、尿酸、アンモニアは身体を動かせば必ず発生するので、肝臓と腎臓の機能以上に減らすことはできません。それに対して、腸内細菌の悪玉菌が作り出す毒素のほうは、善玉菌を増やすことで悪玉菌を減らして大きく減らしていくことができます。善玉菌を増やすためには、乳酸菌の摂ることと、乳酸菌のエサになるオリゴ糖などを摂ることです。
遠赤外線で温めて汗を多くかけば毒素は排泄されますか?
遠赤外線は身体の深層にまで熱を伝えて、細胞の代謝を高めて、細胞の中の老廃物を排出しやすくなります。同じだけ汗をかいても表面から出る汗には有害物質はあまり含まれていないので、身体の奥から温めることで有害物質を排泄させて、代謝を高めることができるようになります。
悪玉菌が作り出す毒素を減らすには善玉菌を増やせばよいですか?
腸内細菌の善玉菌が増えれば、その分だけ悪玉菌が減っていきます。悪玉菌が減れば悪玉菌が作り出す毒素も減っていきます。毒素を減らすことができても、毒素が長く腸内に留まっていると大腸の壁から吸収される毒素の量も増えます。毒素の量を減らすとともに、吸収される量を減らすように便通をよくすることが大切です。
腸内の毒素を増えにくくするには何をすればよいですか?
毒素は悪玉菌が増えた結果なので、悪玉菌を減らせばよいわけですが、悪玉菌が減って善玉菌が増えると腸内の発酵が進んで便通がよくなります。便通がよくなると善玉菌が増えやすい環境になるので、毒素も増えにくくなります。便通がよいことは、毒素が少ない状態だということです。
- 監修者
- 内閣府認証 NPO法人日本メディカルダイエット支援機構
- イラスト
- 日暮ろこ子