- 体重の60%以上は水分が占めている
- 水分量を減らせば体重は落ちるものの体脂肪は減らない
- 水分抜きダイエットでやせても水を飲めば元に戻る
体重の60~70%は水分が占めているが、その多くは細胞内に含まれている。体重が50kgの人なら30kg以上が水分となっている計算になる。
水や飲料だけでなく、水分は食べ物にも含まれているため、ダイエットに取り組んで食事量を減らすことでも体内に入る水分量は減っていく。水分が少ない食事にしたり、全体的に食べる量を減らすと、当然のように体重は減っていくことになる。
運動をすると、皮膚表面からは水分が放出されて、体内の水分量も減っていくようになる。水分が必要以上に抜けることで減った体重は、水分を摂ることで容易に元に戻ってしまう。
1週間で体重を3~5kgも減らすことをうたったダイエット合宿があるが、水分が少ない食事で、飲む水分の量を制限して、利尿作用のあるお茶などの飲み物を摂ることで体内の水分を減らせば体重を減らすことができる。極端な例では利尿剤まで与えている。
1週間で体脂肪が3kg減ったとすると、21,600kcal(7,200kcal×3kg)のエネルギー消費量となり、これは8~10日分ほどの食事のエネルギー摂取量に相当する。これほどの体重変化は食事量の減少だけでなく、水分の減少によるものと考えられる。
用語の解説
- 利尿作用
よくある質問
1週間で体重を3~5kgも減らすダイエット合宿とは、どんなものですか?
夏に避暑地などで行われていますが、徹底して水分を抜くことで体重は落とすことができることを売り物にしています。身体に入れる水分を大きく減らせば確かに体重だけは落ちるものの、体内の水分量が大きく減っているので、少しの水を飲んでも吸収がよくて、すぐに元に戻ってしまいます。
水を多く飲むと太りますか?
体重の70%が水分となっているのは若い世代で、年齢が進むほど60%に近づいていきます。水を多く飲んだからといっても体内の水分量が増えるわけではなく、余分な水分は尿や汗などとして排出されます。だから、原則的には水を飲んでも太ることはありません。
水を飲んでも太る人は、身体の水分の量が多いのですか?
食事で摂るナトリウムが多くなると、ナトリウムが水分を吸着して排出されにくくするので、水分量が多くなって体重が増えるようになります。水分が増えるのは血液だけではなく、細胞の中の水分も多くなります。多くなりすぎると、むくみの原因となります。塩分の多い食事は体重増加につながるということです。
- 監修者
- 内閣府認証 NPO法人日本メディカルダイエット支援機構
- イラスト
- 日暮ろこ子