この記事の概要
- 体脂肪が増えると運動量が低下する
- 運動量の低下が体脂肪を増やす悪循環を起こす
- 体脂肪が減ると生活習慣病の予防につながる
体重が増えたために体の調子が優れないという人にとっては、やせることは体調の改善にプラスとなる。体重が増えるといっても、多くの人は筋肉が増えるというよりも、ほとんどは脂肪が増えているはず。
体にたまった脂肪は体脂肪と呼ばれている。体脂肪が増えて太ることは行動を鈍くさせるために運動量が足りなくなり、それがまた体脂肪を増やす結果となる。運動量が落ちると血流の低下を引き起こす。血液は、全身の細胞に新鮮な酸素と必要な栄養素を運び、不要となった老廃物を運び去る働きがあるため、血流が低下するだけでも全身が細胞レベルから活動が低下することにもなる。
体内に余分についた体脂肪は血管を圧迫するために血圧が上昇しやすく、血液中の中性脂肪やブドウ糖が増えることによっても血流が低下する。
体脂肪が多く蓄積された人は、糖尿病や脂質異常症、心疾患、脳血管疾患、肝臓病などの発症率が高くなっている。体脂肪を減らすことで、これらの発症率を低下させることができるようになる。健康的な人が適度に体脂肪を減らすことで、生活習慣病や体調不良などを予防することができる。しかし、健康的な範囲の体脂肪率の人が通常の範囲以上に体脂肪を減らすと、それを忠告するように、さまざまな変化が身体には起こってくるようになる。
用語の解説
- 体脂肪
よくある質問
体脂肪が増えて、よいことはありませんか?
体脂肪はエネルギーが不足したときのための重要なエネルギー源で、身体から熱が発散されすぎるのを防いだり、内臓を守るためのクッションの役目もしています。女性らしいラインも適度な体脂肪が作り出しています。また、適度な体脂肪がついているときには女性ホルモンの分泌量が安定して、生理を整えるほか骨密度を高めることもできます。
- 監修者
- 内閣府認証 NPO法人日本メディカルダイエット支援機構
- イラスト
- 日暮ろこ子