- 良質なたんぱく質は必須アミノ酸のバランスがよい
- アミノ酸スコア100の食品を必ず食べる
- 良質なたんぱく質はエネルギー代謝を高める
同じたんぱく源となる食品を食べても、体内で必要なたんぱく質の材料となるか、充分に補われるかどうかは、食事で摂るアミノ酸の種類と量に関わっている。
人間の身体は20種類のアミノ酸で構成されているが、そのうち9種類は体内では作り出せないために食品から摂らなければならない必須アミノ酸となっている。
この必須アミノ酸の配合のバランスを点数化したのがアミノ酸スコアで、すべての必須アミノ酸が必要量に達しているものを100点として、どれくらいの量が含まれているかを示している。
アミノ酸スコア点数が100の食品は良質のたんぱく質と呼ばれる。
米は65点、小麦は37点で、必須アミノ酸のうちリジンが特に不足している。リジンは大豆や卵に多く含まれているので、ご飯に大豆製品の納豆や豆腐、パンに卵という組み合わせは理にかなっている。
たんぱく質が多く含まれる食品を食べると、胃で分解されたアミノ酸は、肝臓でたんぱく質に合成されるが、エネルギーを燃焼させる器官の筋肉も、筋肉細胞でのエネルギー代謝を高める酵素もたんぱく質なので、アミノ酸スコアが高い良質なたんぱく質を摂ることで、エネルギー代謝を高めて、ダイエット効果を高めることができる。
用語の解説
- アミノ酸スコア点数
よくある質問
脂肪の燃焼を盛んにするには、どれくらいのたんぱく質を食べればよいですか?
多く食べれば、それだけ脂肪が燃焼するというよりも、不足すると燃焼のために必要な酵素の量が減っていきます。1日に食事で摂る必要があるたんぱく質は体重1kg当たり1gですが、これは肉を80g、魚を80g、牛乳をコップ1杯、大豆製品を50gを摂ることで補える量となっています。
消化されやすいたんぱく質は、どんな食品ですか?
肉類のたんぱく質は繊維質がしっかりとしているので消化酵素によって消化されにくくなっています。たんぱく質が完全に消化されるには4時間ほどかかりますが、これは平均的なことで、植物性のたんぱく質である大豆や大豆製品などは消化されやすくなっています。
たんぱく質が消化されやすくするためには何を食べればよいですか?
肉を分解しやすくするのはパパイヤやバナナなどの果物に含まれている消化酵素です。肉にパパイヤを組み合わせた料理があるのは、肉を軟らかくして食べやすくするためです。一緒に食べることはなく、肉を食べすぎたときに、あとからデザートとしてパパイヤやバナナを食べることでも消化がよくなります。
卵を食べるとコレステロール値が上がってしまいませんか?
卵を食べるとコレステロール値が上がるので、卵を食べないように言われることがあります。これはウサギを使った実験で、卵を食べて血液中のコレステロールが増えたことから注意されるようになったものです。コレステロールの吸収率は半分ほどで、食品で摂るコレステロールが増えると肝臓で作り出されるコレステロールは減るようになっています。卵は1日に1個を食べてもコレステロール値が大きく上がるようなことはありません。
たんぱく源の肉を食べても太らない方法はありますか?
たんぱく質を摂っても脂肪を減らしたいというのがダイエットを気にかける人の希望でしょう。脂肪は水溶性食物繊維と一緒に摂ると、脂肪の一部を吸着して吸収されにくくする作用があります。肉類を食べるときには水溶性食物繊維が豊富に含まれる海藻やキノコを一緒に食べるようにします。
- 監修者
- 内閣府認証 NPO法人日本メディカルダイエット支援機構
- イラスト
- 日暮ろこ子