- ビフィズス菌が増えるとエネルギー代謝が高まる
- オリゴ糖はビフィズス菌のエサになる
- ダイエットのためにオリゴ糖を一緒に摂る
プレーンのヨーグルトにはオリゴ糖がつけられているものがある。
これは酸味があるヨーグルトを食べやすくするための甘味としてつけられているわけではなく、重要な役目を果たしている。
それは、腸内細菌の善玉菌を増やして、便通を促進すること。便通がよくなると悪玉菌が作り出す毒素が減り、毒素によって影響される細胞の代謝を保持することができることから、エネルギー代謝を高めてダイエットにつなげることができる。
善玉菌の中でも最も多いのはビフィズス菌だが、ヨーグルトに含まれているビフィズス菌は腸内では1~2日ほどしか定着することができない。
そのためにビフィズス菌が含まれたヨーグルトを毎日、摂ることが一つの方法としてすすめられる。外からビフィズス菌を入れただけでは腸内では増えにくく、もともと腸内に棲みついているビフィズス菌も増やしにくい。
しかし、ビフィズス菌がエサとして好むオリゴ糖をプラスすることで、ヨーグルトに含まれたビフィズス菌の働きを高めるとともに、腸内のビフィズス菌を増やすこともできる。
これによって腸を活性化させて、代謝を高めることができるが、ビフィズス菌は30種類以上があり、天然のラフィノースをはじめとした複数のオリゴ糖を摂ることも大切になる。
用語の解説
- ラフィノース
よくある質問
善玉菌が増えれば、糖が使われるのでダイエット効果がありますか?
善玉菌の代表のビフィズス菌は糖をエネルギーとするので、増殖するほど糖が減ることになります。糖が使われれば、脂肪になって蓄積される分が減って、ダイエット効果が得られることになります。ビフィズス菌が増えるとエネルギー代謝を高める遺伝子が2~3倍も現れるといいます。
ビフィズス菌で増えやすい種類はありますか?
ビフィズス菌は体内には30種類が発見されていますが、そのうち腸内に棲みついているのは10種類ほどです。食品に含まれているビフィズス菌は5種類ですが、このうち最も強い働きをしているのはビフィドバクテリウム・ロンガム種で、酸にも強く、腸内での増殖力も強くなっています。多くのビフィズス菌は、このロンガム種が使われています。
悪玉菌が増えると、どんな変化が起こりますか?
腸内細菌のうちウェルシュ菌、大腸菌、ブドウ球菌などの悪玉菌は、腸内の腐敗を進め、アンモニア、硫化水素、インドール、スカトールなどの毒素(有害物質)を作り出します。腐敗によって悪臭が強くなり、下痢や便秘を引き起こします。毒素は腸壁から吸収されて肌荒れの原因になるだけでなく、悪玉菌が増えると免疫力が弱まることも知られています。
善玉菌が増えると、どんな変化が起こりますか?
善玉菌は腸内の発酵を進めるので、腸内の酸性傾向が強まり、善玉菌は酸性環境によって増殖するので、さらに増殖していきます。善玉菌が増えると臭いが弱まり、便の量が増え、軟らかくなり、色も黄色くなります。だから、トイレで自分の腸内の状態を確認することができます。
オリゴ糖以外でビフィズス菌を増やす方法はありますか?
オリゴ糖はバナナやリンゴ、大豆にも含まれています。これらのほかにニンジンにもビフィズス菌を増やす作用があります。ビフィズス菌は乳糖でも増えていきます。乳糖は乳製品に含まれていますが、乳糖分解酵素が少ない人もいます。しかし、ヨーグルトは乳糖が分解されているので、乳糖分解酵素が少ない人も安心して摂ることができます。
- 監修者
- 内閣府認証 NPO法人日本メディカルダイエット支援機構
- イラスト
- 日暮ろこ子