- 継続的に弱めの負荷をかけると赤筋が鍛えられる
- 赤筋は有酸素運動で脂肪の燃焼能力が高まっていく
- お腹をへこませるだけで腹横筋と腹斜筋が鍛えられる
筋肉を鍛えるというと重い物を持ち上げたり、きつい腹筋運動をしたりというイメージがあるかもしれないが、ダイエットのための筋肉運動、体脂肪を減らすための筋肉運動は、そんなにハードな運動をすることはない。
脂肪を主に燃焼させるのは筋肉で、筋肉が増えれば脂肪が効果的に燃焼してくれるように思われるかもしれない。
しかし、脂肪を燃焼させるのは赤筋と呼ばれる、その名のとおり赤い色をした筋肉。この赤筋は強い負荷をかけることよりも弱めの負荷を継続的にかけるほうが強化される。
その継続的な負荷も有酸素運動によるものだと、筋肉が酸素を多く摂り込んで、その酸素を使って脂肪を多く燃焼する機能が高まっていく。無理なく続けられる有酸素運動は、なんといっても歩くこと。
これだけの筋トレでは物足りない人には、腹筋運動もすすめたい。腹筋運動といっても寝そべって起き上がるといったきついものではなく、お腹をへこませる運動だけ。
立ったままで、お腹をへこませていると、腹筋のうち前面の腹直筋だけでなく、その奥にある腹横筋、腹斜筋が鍛えられる。腹横筋は内臓脂肪を押さえつける筋肉で、腹斜筋は脇腹を押さえつけて、腹部を全体的に引き締めることができるようになる。
用語の解説
- 腹斜筋
よくある質問
赤筋を強くするには歩くほかに何をすればよいですか?
赤筋は適度な刺激が長く続くことで強化されて、脂肪を燃焼させる代謝力が高まっていきます。屈伸運動は歩くのと同じ筋肉が刺激されますが、膝を深く曲げすぎない、伸ばし切らないという屈伸の継続で緊張感を継続させて、成長ホルモンの分泌を高めることで赤筋を増やしていくことができます。
もっと効果のある有酸素運動はありますか?
歩くことは最良の有酸素運動ですが、さらに脂肪の燃焼効果を高めるためには、歩くスピードを切り替える方法がすすめられます。時速6~7kmの少し早めのウォーキングを5分ほど続けたら、1分間だけ最高スピードで歩きます。走り出さないけれど必死になって歩くというスピードです。これを交互に繰り返すと筋肉の中に送り込まれる酸素の量が増えて、脂肪の燃焼がよいだけでなく、筋代謝力も高まっていきます。
楽に有酸素運動を続けるには、どうすればよいですか?
効果のある有酸素運動は長く続けるほど脂肪燃焼が進んでいきます。歩く、走る、自転車に乗るといった長時間の有酸素運動がきついというときには、屈伸運動をして筋肉に送り込む血液を増やし、酸素量も増やしてから有酸素運動を始めます。脂肪燃焼効果が高まるだけでなく、疲労物質もたまりにくく、疲れずに続けることができます。
腹直筋を鍛えると、もっとお腹は引っ込みますか?
腹直筋は通常の腹筋運動をすることで鍛えることができます。太っていると腹部が前に出るので腹筋運動によって腹部が引っ込むような感じがします。内臓脂肪は前から、横から全体的に押さえることで引き締められるので、腹筋を各方向に動かす運動をするようにします。
腹横筋を鍛えると、どんな効果がありますか?
爪先立ちをすると背筋が伸びて、ヒップの位置が上がり、腹部も締まります。ヒールの高い靴を履くと、この効果をキープできるわけですが、こうしても内臓脂肪を横から抑えることができないので、正面から見るとウエストのくびれが目立たなくなります。腹横筋のトレーニングには、ウエストをくびらせる効果があります。
- 監修者
- 内閣府認証 NPO法人日本メディカルダイエット支援機構
- イラスト
- 日暮ろこ子