タイミングを考えてお風呂に入ろう

タイミングを考えてお風呂に入ろう
この記事の概要
  • 夕食前の入浴で内臓を温めてエネルギー代謝を高める
  • 筋肉が温まったまま寝ると筋肉が使うエネルギー量が多くなる
  • 就寝前の入浴のあとは保温に努めれば基礎代謝が高まる

入浴の時間というと、どれくらいの時間、お湯の中につかっているか、ということが言われがちだが、どの時間帯に入浴するかによって代謝の程度が違ってくる。

夕食前の入浴は交感神経の切り換えることで胃液とインスリンの分泌を減らして体脂肪をつきにくくすることができるが、それと同時に血流が盛んになっている状態では肝臓の働きが活性化してので、肝臓の中でのエネルギー代謝も高まっている。

肝臓は1日のエネルギー代謝のうち20%ほどを占めているので、代謝が高まると大きなエネルギー消費につながる。

もう一つの入浴のタイミングは就寝前。就寝前に入浴すると、身体が温まったままで寝つくことができるので、内臓温度を高めに保って、代謝もキープできる。

大きなエネルギーを使う筋肉だが、寝ている間は筋肉があまり動かないので、筋肉を温める効果は少ないように思われるかもしれない。

しかし、1日に使用するエネルギー消費量のうち70%ほどは基礎代謝で、そのうちの35%ほどは筋肉が使っている。筋肉が多い人ほど寝ているうちに使われるエネルギーが多いということだが、筋肉を温めたまま寝ることでも基礎代謝を高めて、脂肪の燃焼を高めることができるというわけ。

用語の解説

内臓温度

内臓の温度のことで、肝臓は多くの熱を発生させるので、温度が低下することはない。特に冷えやすく、温めたほうがよいのは腸で、通常は37.5~38℃と体温よりも少し高めになっている。この温度に保たれていると、免疫細胞の白血球とリンパ球の働きが活性化するので、免疫強化のためには内臓温度を高めるのが効果的。

よくある質問

肝臓の働きがよい人はエネルギー消費もよくなっていますか?

肝臓の働きがよければエネルギー消費は高まりますが、肝機能の検査をしてもエネルギー消費の度合いはわかりにくいものです。脂肪肝になると、脂肪が蓄積された部分の肝細胞は肝臓本来の働きをしなくなるので、エネルギー消費が低くなります。太っている人や血液中の中性脂肪値が高い人は肝臓に蓄積される脂肪が多い傾向があります。

朝に入浴したときに代謝は、どんな状態になりますか?

入浴すると血流が高まって、代謝も高まるので、入浴後に運動をすると運動の効果を高めることができます。ただ、朝に長めに入浴すると身体が疲れやすくなり、運動をする気がなくなったり、気力が低下して運動しにくくなるので、疲れない程度の入浴時間にします。

筋肉を増やせば寝ているだけでやせられますか?

基礎代謝の35%ほどは筋肉によるエネルギー消費なので、筋肉が多いほど寝ている間にも脂肪が燃焼しやすくなります。燃焼するための脂肪は分解されてこそ起こることですが、寝ている間には身体を動かすことがないので脂肪は分解されにくくなっています。寝ている間の分解を進めるには、グッスリと眠っていることが必要になります。

入浴後に筋肉運動をすればエネルギー消費は増えますか?

身体が温まった状態で運動をすれば脂肪の燃焼効果は高まりますが、筋肉が温まりすぎると脂肪を分解する酵素のリパーゼの働きが低下してしまいます。ぬるめの温度で入浴するか、シャワーで温めるようにします。ぬるめの温度でも長く入浴しすぎると筋肉が温まりすぎます。

寝る前に入浴して筋肉運動をすれば就寝中のエネルギー消費は、もっと増えますか?

筋肉が温まった状態なら寝ている間の脂肪の分解は進みやすくはなりますが、寝ている間には筋肉が大きく動くわけではないので、エネルギー消費が大きく進むわけではありません。ただ、筋肉運動をしてから寝ると成長ホルモンが出やすくなり、筋肉が増えて代謝が高まります。激しい運動は興奮して寝つきが悪くなって、成長ホルモンの分泌が低下しかねないので、軽いストレッチなどにしておきます。

監修者
内閣府認証 NPO法人日本メディカルダイエット支援機構
イラスト
日暮ろこ子
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