身体にあった食事をしよう

身体にあった食事をしよう
この記事の概要
  • 歴史的に食べてきたものが身体の基本を作っている
  • 不足した栄養素があれば補う食品を摂る
  • 飲食だけで補えないならサプリメントも考える

その土地で採れたものを食べるのが最も身体によい――と言われるが、それを表したのが中国で古くから使われてきた“身土不二”という言葉。

これは身と土は二つに分けられない、という意味で、身体は食べてきたもので作られていることを指している。限られた土地のものばかりでは栄養不足になることもあり、数多くの食品から栄養成分を摂ったほうがよいという考えの現代の栄養学からすると時代遅れのように思われることもある。

しかし、他の地域のおいしい食品では不足するもの、精製して取り除くことなどによって不足した栄養素は、漢方薬などから補うという考えが中国にはある。

東洋医学には五行の考えがあって、例えば黒くて苦いものを取り除いて食べる量が減ったとすると、それに該当する他の食品を摂るようにするということ。これは現代の栄養補助食品やサプリメントの考えと共通するところがある。

食べ慣れない食品は消化や吸収が悪く、栄養摂取が充分にできないことがあり、歴史的に食べてきたものとの違いを補うことも必要になる。つまり、身体に合った食べ物を食べるようにするのが基本だとしても、同時に時代の変化などに合わせて、他のものを補うことも必要になってきたといえる。

用語の解説

身土不二

その土地で採れた食品、季節の食べ物を食べることの重要性を示す言葉だが、品種改良や精製などによって栄養成分が低下したものであっても、土地のものを食べるという意味ではない。それを示す言葉が「一物全体」で植物なら皮つき、根つきの状態で、魚なら全体を食べることをすすめている。

よくある質問

不足した栄養素を摂らないと、どんなことが起こりますか?

ビタミンB群は全身の代謝を高めて、ブドウ糖と脂肪酸をエネルギーとするために必要なので、不足すると代謝が低下して、太りやすくなります。ビタミンA・C・Eは活性酸素を消去する抗酸化ビタミンなので、これらが不足すると細胞レベルから酸化して血管や肌の老化が進むようになります。

精製した食品を食べるときには何で補えばよいですか?

穀類の外皮にはビタミンB₁とビタミンB₂が豊富に含まれ、亜鉛やマグネシウムなどの通常の食事では摂りにくいミネラルも含まれています。肉類や魚類のほか種子、豆類などで補うことができます。外皮には食物繊維が豊富なので、その分は野菜やキノコ、海藻などで補うようにします。

遠いところから運ばれてきた食品は不足しているものがありますか?

生鮮食品の場合には収穫してから時間がたつほどビタミンが失われる傾向があります。加工食品の場合には不足するものはありませんが、保存のために食品添加物が使われることがあり、食品添加物の害を体内で減らすためにビタミンやミネラルが失われることがあります。

昔から、その土地で栽培されているものを食べれば健康が保持されますか?

同じ野菜であっても品種や栽培法の違いによって栄養成分が減少しているものがあります。同じ食品を同じだけ食べていても、以前と比べると栄養不足になっているものもあるので、食品の種類が同じだからといって、同じだけの栄養成分が摂れるわけではないということです。

不足した栄養成分はサプリメントを摂っていれば補うことができますか?

サプリメントは補充、補足という意味の言葉で、足りない栄養を補うのは一番の役割です。ただサプリメントなら何でもよいということではなく、食事で何が不足しているのかを知って、それに合ったものを選ぶようにします。何が不足しているか、よくわからない場合には多くのビタミン、ミネラルが含まれているマルチビタミン、メガビタミンと呼ばれるものを摂るようにします。

監修者
内閣府認証 NPO法人日本メディカルダイエット支援機構
イラスト
日暮ろこ子
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