空腹を感じながら3食たべよう

空腹を感じながら3食たべよう
この記事の概要
  • 1食抜きのあとの食事では脂肪合成が進む
  • 空腹を感じたときの食事はエネルギーに使われやすい
  • 血糖値の差があるほどエネルギー消費量が増える

空腹を感じてから食事をすると、消化も吸収も進んで、脂肪が蓄積されやすい――と考えられがち。朝食や昼食など1食を抜いて、あまりに空腹状態になってから食事をすると、肝臓での脂肪の合成も脂肪細胞への蓄積も進んで、体脂肪が増えることになる。

ところが、3食を食べている人が、あまり空腹を感じないままに食事をするのではなく、空腹を感じてから食事をすると、エネルギー不足の状態になっているので、それを補うために食事で摂ったエネルギー源がいち早くエネルギーとなる。

その結果、蓄積に回る脂肪が減るので、ダイエット効果が得られるようになる。空腹感は、胃の中の状態で感じているわけではなく、脳血管のブドウ糖の量に反応していて、ブドウ糖の量が減ると空腹を感じ、ブドウの量が増えると満腹を感じるようになる。

ブドウ糖の濃度が下がった低血糖状態のときに食事をすると、血糖値が急上昇する。実際に入ってきたエネルギー量よりも血糖値の差から多くの量が入ってきたと勘違いして、エネルギー消費量が増えることになる。

だから、あまり空腹を感じていないときには、食事の時間を少し遅らせて、空腹を感じてから食事をすることで、代謝を高めることができる。

用語の解説

低血糖状態

血糖値は通常は70mg/dl以上に保たれているが、食事を抜くなどして血液中のブドウ糖が不足すると低血糖の状態を起こす。空腹感が起こり、疲労感や倦怠感などの症状が出てくる。さらに血糖値が下がると顔面蒼白や意識を失うこともある。低血糖状態が長く続くと、成長ホルモンや女性ホルモンの分泌の減少も起こるようになる。

よくある質問

空腹を感じてから食べたほうがやせやすくなりませんか?

空腹時間が長いということは食事が不足しているということで、早く、多くの栄養を吸収しようとして消化液が多く分泌されます。また、吸収がよくなって血液中に多く脂肪やブドウ糖などのエネルギー源も取り込まれるようになるので、太りやすくなるのは間違いありません。

低血糖状態で食事をしてはいけませんか?

低血糖状態を回復するには、ブドウ糖が含まれた食品を食べることが一番の解決法です。だから、空腹を感じたときに食事をすることは必要なことです。ただ、食べすぎてしまうと血糖値が一気に上昇して太る原因にもなるので、減らしぎみにするか、低血糖にならないように食事の間隔を開けすぎないようにすることです。

血糖値の急上昇を抑える方法はありますか?

砂糖はブドウ糖が分解されやすく血糖値を急上昇させます。ブドウ糖の量が少ない低GI値の食品を食べるか、糖質をブドウ糖に分解するのを遅くさせる作用がある食物繊維が多く含まれた糖質を食べるようにします。食物繊維が少ない糖質なら、野菜などの食物繊維が含まれたものと一緒に食べとよいでしょう。

空腹を感じないときには食事をしないほうがよいですか?

空腹はブドウ糖が不足すると感じやすくなります。身体に必要なものはブドウ糖だけでなく、ビタミンやミネラルをはじめとして、さまざまな栄養素がないと健康が維持できません。これらのものは不足しても空腹は感じないので、食事の量を減らしても定時に食事をするべきです。

空腹を抑える方法はありますか?

血糖値が下がったときに空腹を感じるので、空腹を抑える一番の方法はブドウ糖が含まれたものを食べることです。もう一つの血糖値を上昇させる方法は運動です。特に効果があるのは“その場ダッシュ”です。ダッシュの勢いで足踏みをすると血液中のブドウ糖が不足している分を、筋肉の中のグリコーゲンを分解してブドウ糖にして血液中に放出されます。そのために長時間ではないのですが、空腹が抑えられます。

監修者
内閣府認証 NPO法人日本メディカルダイエット支援機構
イラスト
日暮ろこ子
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