- 生理から排卵までは内臓脂肪が減りやすい時期
- 排卵から生理化では皮下脂肪が増えやすい時期
- ホルモン分泌に合わせて運動と食事によるダイエット法を切り換える
生理の期間には、あまり運動をする気分になれないという人は多いはず。しかし、ダイエットを考えると、生理期間には運動することがすすめられる。
というのは、生理から排卵までの間に多く分泌される女性ホルモンのエストロゲン(卵胞ホルモン)には内臓脂肪を減らす働きがあり、運動をすることで内臓脂肪を減らすことができるから。この時期には食事を減らすことよりも運動によるダイエットを重視するのが正解といえる。
排卵から次の生理までの期間にはプロゲステロン(黄体ホルモン)が多く分泌されるが、この女性ホルモンには皮下脂肪を増やす働きがある。この時期に食べる量が増えると、内臓脂肪だけでなく皮下脂肪も増えてしまい、なかなかやせにくくなる。
だから、この時期には食事の量を減らしぎみにして、皮下脂肪を増やさないようにすることで、次の段階で再び体脂肪を減らしていくことができる。
この生理周期を活かすことは一般にはタイミングダイエットと呼ばれている。
生理期間には内臓脂肪が減りやすいといっても、それは食事量も運動量も変わらなかった場合の話で、あまり動きたくない気分だからといってジッとしていて、暇を持て余して食べてばかりというのでは内臓脂肪が減らないのは当然のこと。
用語の解説
- タイミングダイエット
よくある質問
生理期間に向く運動は何ですか?
激しい運動をすることはありません。内臓脂肪を減らすためには有酸素運動が有効で、生理期間は内臓脂肪が減りやすいので、ウォーキングのような軽い負荷で続けられるものでも充分です。無理がかからない程度に、1日に15分以上、歩く機会を増やすようにします。
エストロゲンが多く分泌されている時期は、いつごろまでですか?
エストロゲンは生理から排卵まで、つまり次の生理との中間までに多く分泌されています。それ以外の期間は分泌されていないということではなくて、プロゲステロンの分泌の量が多くなり、減っているということです。有酸素運動の効果がまったくないというわけではないので、有酸素運動は、いつでも効果があります。
皮下脂肪を減らす運動はありますか?
皮下脂肪は内臓脂肪が減らないと減っていかない仕組みになっているので、皮下脂肪だけを減らす運動はありません。内臓脂肪を減らす有酸素運動が有効になります。ただ、皮下脂肪は筋肉運動をして筋肉をつけることで引き締めて、目立たないようにすることはできるので、気になるところを動かす運動は大切です。
皮下脂肪が減りやすい体質はありますか?
いわゆるりんご型といわれる内臓脂肪がつきやすい体質は、内臓脂肪を減らすことで皮下脂肪が減りやすくなっています。逆に、洋なし型といわれる下半身に脂肪がつきやすい体質は皮下脂肪が多く、皮下脂肪が減りにくいので、有酸素運動の効果が出るまでには期間がかかります。
皮下脂肪が増える時期でも食べてよいものはありますか?
皮下脂肪は内臓脂肪が増えた結果で、内臓脂肪は脂肪だけでなく糖質を多く摂ることでも増えていきます。食事で摂る脂肪の量を減らすだけではなく、糖質も減らしますが、その分だけ食べたほうがよいのは筋肉を増やして代謝を高める効果があるたんぱく質です。ただ、たんぱく質は脂肪が多い肉類、魚介類に多いので、脂肪が少なめのものを選ぶようにします。
- 監修者
- 内閣府認証 NPO法人日本メディカルダイエット支援機構
- イラスト
- 日暮ろこ子