- 甘いものを食べるとストレスが解消できる
- ストレスがかかると筋肉のグリコーゲンが分解されて筋肉が減る
- 血液中の余ったブドウ糖は脂肪に合成されるのでストレスで太ってしまう
“ストレス太り”という言葉がある。ダイエットで食事の量を減らしていると、空腹感がストレスになり、食べることを我慢していることがストレスを高めていく。
太っていることは身体だけでなく精神的にもストレスになっているが、こういったストレスが重なってくると太りやすくなる。食べて血糖値が高くなるとストレスを感じにくくなるので、ストレスが強くなると、どうしても食べる量が増えるようになる。
甘いものは特にストレス解消に効果があるので、甘いものに含まれている砂糖によっても太りやすくなる。
それだけでなく、ストレスがたまると血液中のブドウ糖が多く使われるようになるので、それを補うために筋肉の中に蓄えられたグリコーゲンが分解されて、ブドウ糖となって血液中に出されるようになる。
精神的なストレスでは、血液中の濃くなったブドウ糖は、すべて使われるわけではなく、肝臓の中でブドウ糖は脂肪に合成されるようになる。
つまり、ストレスがたまってくると筋肉が減って、脂肪が増えるわけで、これがストレス太りの原因となっている。
ダイエットをスムーズに続けるためには、ストレスをためないようにするのが一番。無理なダイエットでストレスをためることがないように。
用語の解説
- ストレス太り
よくある質問
ストレスが高まっても食欲が高まらない方法はありますか?
空腹を我慢して脳のストレスが高まると、脳の唯一のエネルギー源のブドウ糖が必要になります。ブドウ糖は砂糖に多く含まれているので、甘いものを食べるとストレス解消につながります。ただ、食べすぎると太る原因になるので、少しの量で止めるようにします。
人工甘味料なら太らないですか?
脳の栄養源になってストレスを抑えてくれるのはブドウ糖ですが、人工甘味料にはブドウ糖は含まれていません。だから、甘くても太りにくくなっています。ブドウ糖が含まれていないので脳のエネルギー源にはならないものの、甘いものを摂ったという精神的な満足感でストレスを感じにくくなります。
ストレスで筋肉が減らないようにできますか?
ストレスでブドウ糖が消費された分を補うために筋肉のグリコーゲンが分解されるので、血液中のブドウ糖が不足しないようにすることが大切です。ブドウ糖は血糖値を上げて太る原因になりますが、それは多く摂ったときのことで、少ない量なら血糖値が安定してグリコーゲンの分解が抑えられます。
ダイエットでストレスがかからないようにできますか?
体脂肪が身体に無理がかからない程度で減っているときにはストレスがかからないか、かかっても弱いものなので、耐えることができます。1か月に2kgほどの体重減少であれば大きなストレスにはなりません。ストレスを感じたときには減量を抑えるか、少しだけ甘いものを摂って、脳のストレスを抑えるようにします。
ストレスのプラス効果はありますか?
ストレスがかかっているときには自律神経の交感神経が盛んに働いています。交感神経が盛んに働いているときには、胃液が減り、消化が進みにくくなり、インスリンの分泌量も減ります。インスリンは肝臓で合成される脂肪を増やす作用があるので、ストレス状態はおなかがすきにくくなり、太りにくくもなります。ただ、ストレスが長く続くのは健康のために、よいことではありません。
- 監修者
- 内閣府認証 NPO法人日本メディカルダイエット支援機構
- イラスト
- 日暮ろこ子