腹八分目を心がけよう

腹八分目を心がけよう
この記事の概要
  • 目一杯の量ではなく普段の量の80%が“腹八分目”
  • エネルギー量が高い脂肪を20%減らす
  • ご飯の量も20%減らして脂肪の合成を減らす

“腹八分目”という言葉がある。腹十分を胃の容量の限界と考えると、その80%でも相当の量になってしまうが、実際には普段食べている量を100%として、その20%を減らすことを指している。

多く食べすぎるのは太る原因になるだけでなく、さまざまな病気を引き起こす原因にもなるので、少しだけ控えるようにするのが健康の秘訣であり、ダイエットの基本ということ。

全体的に食べる量を20%減らすことが目標とされているが、減らすことでダイエット効果が高いのは、もちろんエネルギー量が高い脂肪が多く含まれている肉類や脂肪が多く使われた料理。

それと同時に減らしたほうがよいのはブドウ糖が多く含まれた糖質のご飯や麺類、パンなど。ブドウ糖が腸から吸収されて血液中のブドウ糖が増えて血糖値が上昇すると、膵臓からインスリンが多く分泌されるようになる。

インスリンは肝臓で脂肪を合成する働きがあるホルモンで、インスリンが多く分泌されるほど脂肪の合成が進むようになる。多く作られた脂肪は、脂肪細胞の中に蓄えられていくが、それを進めていく作用もインスリンにはある。

インスリンが多く分泌されすぎないようにするために、脂肪だけでなく、ご飯の量も減らしぎみにしよう。

用語の解説

インスリン

インスリンは膵臓のβ細胞から分泌されるホルモンで、糖の燃焼と脂肪の蓄積に関係している。糖質の中に含まれるブドウ糖は重要なエネルギー源で、主に筋肉細胞に取り込まれてからエネルギーとして使われる。インスリンはブドウ糖が取り込まれるときに必要となる。肝臓では脂肪酸合成酵素を使って、エネルギーとして使われなかった糖質、脂質、たんぱく質を脂肪に合成している。その働きを助けているのがインスリン。

よくある質問

肉を食べたいときには何を選べばよいですか?

たんぱく質は精神安定のためにも役立ちますが、脂肪の量が多いのが問題なので、脂肪の量が多くてエネルギー量が高い牛肉よりも豚肉、それよりも鶏肉を選ぶようにします。牛肉や豚肉は脂肪を取り除く、鶏肉でも脂肪が多い皮は取り除いて、できれば脂肪が少ないささ身を選びます。

炭水化物が含まれた食品を食べたいときには何を選べばよいですか?

粉になったものを加工したパン、麺は消化されやすく、吸収もされやすいので血糖値が上昇します。粉よりも粒のほうが消化に時間がかかるので、同じエネルギー量であっても血糖値が上昇しにくくなります。玄米など食物繊維が多いものは、もっと消化に時間がかかります。

血糖値が大きく上昇しないようにするには、どうすればよいですか?

ブドウ糖の吸収が抑えられればよいので、食物繊維が多いものを食べるようにします。食物繊維が多い玄米などを食べるのは大変かもしれませんが、食物繊維が胃の中にあればよいので、食物繊維が多く含まれる野菜、中でも根菜類のような消化に時間がかかるものを食べるようにします。

インスリンの分泌量を減らす方法はありますか?

インスリンは血糖値が急上昇すると多く分泌されます。同じだけのブドウ糖が血液中に入ってきても、徐々に入ってきていると血糖値は急には高まらなくなります。急上昇を抑えるためには食物繊維を摂ることも効果はありますが、もっと効果を求めるならサラシアやお茶類のポリフェノールのサプリメントでブドウ糖の分解を抑える方法もあります。

インスリンが分泌されても脂肪を増やさないようにする方法はありますか?

肝臓ではインスリンによって脂肪の合成が進みます。その働きを抑える作用があるのは魚に含まれている必須脂肪酸のDHAとEPAです。特に含まれているのは背が青いサンマやサバ、イワシ、マグロなどの青魚です。これらを材料にして作られたサプリメントもあります。

監修者
内閣府認証 NPO法人日本メディカルダイエット支援機構
イラスト
日暮ろこ子
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