便秘がちな女性にとってうれしいビフィズス菌の存在が、また一つ明らかになった。
森永乳業は、和歌山県立医科大学医学部皮膚科学教室との共同研究によると、皮膚トラブルがあり、便秘がちな成人女性28人がビフィズス菌BB536を含む乳酸菌飲料を8週間継続して飲用したところ、被験者の排便状況および肌状態が改善されたことがわかった。この結果は、日本農芸化学会2012年度大会で発表される。
ビフィズス菌BB536は、同社が独自開発した、健康な乳児から分離されたヒトのお腹の中に棲みつくビフィズス菌。すでに多くの商品に使用されており、酸や酸素に強く、生きたまま腸まで届き、お腹の調子を整える。
一般に便秘が解消されると肌の調子が良くなると考えられている。同社では、これまでに1万人のアンケート調査によって、便秘と肌状態に関連があることや、ヨーグルトの摂取が肌状態に効果がある可能性を示していた。
そこで、今回お腹の調子を整える食品として特定保健用食品に許可されているビフィズス菌BB536含有の乳酸菌飲料が、排便状況と肌状態の改善に及ぼす影響について調べた。
研究では、アトピー性皮膚炎やにきびなどの肌トラブルを有する女性28人(30~62歳、平均40.7歳)に、ビフィズス菌BB536を1本あたり20億個含む乳酸菌飲料(180ml)を1日1本、8週間継続して摂取してもらった、摂取前、4週目、8週目に排便状況、肌状態の自覚症状、かゆみの程度を調べたり、マイクロスコープを用いて肌の状態を撮影した。
この結果、排便状況では回数の増加や便性、排便の爽快感の改善が認められた。肌状態については、「つや」「はり」「毛穴の目立ち」「赤み」「乾燥」「化粧のり」「にきび数」「にきびの程度」などの自覚症状が改善されたという。