








同イベントは、スクール事業を行うバンタンが運営する、食の専門スクール「レコールバンタン」が、2007年以降、毎年秋に開催している催し。毎年異なるテーマを設定し、さまざまなコラボレーションの中から、新しいスイーツの楽しみ方を提案している。
今年のテーマは、『Bon Voyage!(よい旅を! ごきげんよう!)~Sweets & The City~』。パティシエたちが、東京、ニューヨーク、パリ、ウィーン、バルセロナの5都市をイメージして創作した“Bon voyage Sweets”で、世界を旅し、街を体感してもらおうという思いで実施された。
会場では、パティシエたちが一人ずつ登場し、来場客の目の前でスイーツをデコレーション。そびえ立つ東京タワーや、自由の女神像が目を引くニューヨーク市街、音楽の都市ウィーンを連想させる音符、芸術が盛んなバルセロナを象徴するアントニオ・ガウディの建設物など、パティシエたちはそれぞれの感性で、世界の都市をスイーツでつくりあげた。
今回のイベントに出演した国内のパティシエは4名で、最初にステージに登場したのは、鍋田幸宏氏。専門学校卒業後、フランス・リヨンパティスリーにて研修し、フランス南仏二つ星レストラン「ロアジス」を経て、レコールバンタン講師として活動。今回は日本の首都・東京をテーマに、東京タワーをメインとしたスイーツを仕上げた。
続いて、ステージに現れたのは和泉光一氏。世界のコンクールで数々の受賞を果たし、東京・調布で「サロン・ド・テ・スリジェ」のシェフパティシエを長年務めたあと、2012年に「ASTERISQUE」(アステリスク)をオープン。今回はニューヨークをテーマにスイーツを創作した。
3番目にショーを行ったのは、森 大祐氏。製菓学校卒業後、「ロイスダール」、「グランドハイアット 東京」など、都内パティスリーを経て、2007年渡仏し、「モワザン」でシェフパティシエとして活躍。2010年に帰国したのち、東京・豊洲にある「パティスリーSAKURA」のシェフパティシエに就任。今回出演したパティシエの中でいちばんの若手であり、ウィーンをテーマにしたスイーツを手掛けた。
続いて、ステージに登場したのは藤田浩司氏。2年に1度アメリカで開催されている製菓の国際コンクール「WPTC」にて、2008年に日本代表と出場し、チョコレートピエス部門優勝。リーガロイヤルホテルにて経験を積んだあと、現在は全店コンセプトが異なる「ヒロコーヒー」にてケーキ工房部門のシェフパティシエを務める。今回はバルセロナをイメージしたスイーツを完成させた。
このほか、ゲストとして、フランスの有名パティシエやデザイナーなど、クリエイターの集まりである「Le Club des Sucres(クラブ・デ・シュクレ)」の主要メンバーでもあるクリストフ・アダム氏とジョナタン・ブロ氏も登場。藤田浩司氏のスイーツショーのあと、ジョナタン・ブロ氏もステージに立ち、パリをイメージしたスイーツを、自由な感覚でデコレーションしていた。
なお、イベントに参加した来場者たちは、本イベントのためだけにパティシエたちが手掛けた5種類のオリジナル・ケークサレ(フランス料理の一種で、塩味のケーキ)とスイーツ5種などをいただきながら、ステージ上で繰り広げられるスイーツ創作ショーを鑑賞。退場時には、お土産として、ゲストのリストフ・アダム氏が手掛けたオリジナルスイーツが配布された。
