【小さな山旅】 MTB経験者の練習にも適した山…井殿山(2)

歩き始めた場所。国道123号から「関東ふれあいの道」へ入り、車を少し走らせたところにある。
2014年7月9日(水) 12時00分 提供元: CYCLE
歩き始めた場所。国道123号から「関東ふれあいの道」へ入り、車を少し走らせたところにある。
歩き始めた場所。国道123号から「関東ふれあいの道」へ入り、車を少し走らせたところにある。
林道沿いにある沢。大雨の後で濁ってはいたが、その流れる音は心地よい。
林道沿いにある沢。大雨の後で濁ってはいたが、その流れる音は心地よい。
林道から登山道へ。かなりわかりにくい。ちょっと急な斜面。登り慣れている山本さんはすいすいと進んでいく。
林道から登山道へ。かなりわかりにくい。ちょっと急な斜面。登り慣れている山本さんはすいすいと進んでいく。
紫陽花。梅雨入り直後の登山日。季節ならでは植物に会えるのも里山ハイクの魅力のひとつ。
紫陽花。梅雨入り直後の登山日。季節ならでは植物に会えるのも里山ハイクの魅力のひとつ。
井殿山の登山道。草木が枯れた冬の時期はもっと歩きやすいらしいが、この時期は生い茂った草木が道へせり出し、歩きにくい。
井殿山の登山道。草木が枯れた冬の時期はもっと歩きやすいらしいが、この時期は生い茂った草木が道へせり出し、歩きにくい。
伐採地跡。景色が一気に開ける。井殿山の絶景ポイント。
伐採地跡。景色が一気に開ける。井殿山の絶景ポイント。
伐採地跡からの眺め。遠くの方に山も見える。晴れていれば、もっとはっきりと見えたのに。
伐採地跡からの眺め。遠くの方に山も見える。晴れていれば、もっとはっきりと見えたのに。
分岐点。山本さんの指差す方向は、旧七会村方面の登山口に続いている。指差す方向の反対側が山頂へと続く道。
分岐点。山本さんの指差す方向は、旧七会村方面の登山口に続いている。指差す方向の反対側が山頂へと続く道。
山頂付近の廃屋。ちょっと不気味。
山頂付近の廃屋。ちょっと不気味。
井殿山山頂。木々に遮られ展望は残念なものだったが、やはり冬の時期はいい景色が見られるらしい。
井殿山山頂。木々に遮られ展望は残念なものだったが、やはり冬の時期はいい景色が見られるらしい。

「師匠、ところで今日はどの山に登るのでしょうか」

待ち合わせ場所で、「山の師匠」こと、山本さんに尋ねた。この時点で、本日登る山の名前を聞かされていない。「何て名前の山だったかなぁ」筆者の問いに、山本さんはお茶目な答えを返してきた。山の師匠曰く、その山にはMTBの練習で何度も登っているらしいのだが、名前を失念してしまっていた。

「あの山の向こうにあるんだけど」

そう言って山本さんは、そこから見える御前山の奥を指差した。だが、そこに山の姿はなかった。

◆MTB経験者向けコースを歩く

水戸方面に車を走らせ、国道123号沿いにある「道の駅・かつら」付近を右に折れる。そのまま道なりに進むと、「ここだ、ここだ」と山本さんが停止を促す。車を停めた場所に、「大天狗」と書かれた標識がある。ここからは徒歩で林道を歩いた。

林道沿いには沢が流れており、その流れる音が耳に心地よく響いてくる。杉の木に囲まれた森の中はやや暗く、どことなく神妙な雰囲気が漂っている。昨晩まで降っていた雨が草木の葉を濡らし、そのうっすらとした光沢が妙に艶かしかった。

沢沿いの林道をしばらく歩くと、わかりにくい分岐点が。山本さんの後に続いて、分岐を折れ、急な斜面を登っていく。ここから先の道は踏み跡はあるが少々わかりにくい。道の両脇に草木がせり出し、更に道をわかりにくく、歩きにくくしている。それでも、山本さんは戸惑うことなく先へ進んでいく。登り慣れていないと、こうはいかない。山本さんは、こんな道をMTBで走っているのか。

「この山はMTBの経験者向けのコースですね。さすがにこの辺は自転車を担いで歩きますよ」山本さんの言葉に「なるほど」と納得する。

◆その山の名は…井殿山。

草木をかき分けながら歩いていくと、途端に見晴らしの良い場所に出る。木々が伐採された跡が生々しいが、眺めはなかなか良い。曇天の空の下に、遠くの山々が美しい姿を見せてくれた。どこの山だろうかと山本さんに尋ねると、おもむろに地図とコンパスを取り出し、方角を調べだした。「方角的には、奥久慈の山かな」さすが筆者の山の師匠である。登る山の名前をど忘れしても、こうした準備に怠りはない。

伐採跡地から歩いて数分のところに、「井殿山」と書かれた標識を見つけた。「あ、井殿山って名前だった」頂上の標識を見て、ようやく登り慣れた山の名前を思い出した師匠であった。

《久米成佳@CycleStyle》

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