【澤田裕のさいくるくるりん】京都を徒歩で巡る…街づくりに自転車を生かす

すり抜けるのがやっとの狭い路地の一画に、ピストバイクが架けられていた
2015年10月29日(木) 22時30分 提供元: CYCLE
すり抜けるのがやっとの狭い路地の一画に、ピストバイクが架けられていた
すり抜けるのがやっとの狭い路地の一画に、ピストバイクが架けられていた
細街路においても自転車通行レーンが両側に、進行方向とともに明示されている
細街路においても自転車通行レーンが両側に、進行方向とともに明示されている
公営・民営を問わず駐輪場が市内のあちこちに設置され、違法駐輪を未然に防ぐ
公営・民営を問わず駐輪場が市内のあちこちに設置され、違法駐輪を未然に防ぐ
寺町通は10時~24時は歩行者専用となるため、自転車は押して通行する
寺町通は10時~24時は歩行者専用となるため、自転車は押して通行する
京の台所として知られる錦市場。その東端には菅原道真を祭った錦天満宮がある
京の台所として知られる錦市場。その東端には菅原道真を祭った錦天満宮がある
8時から21時まで自転車通行禁止の四条通。改修された歩道には、押し歩きを促す表示が
8時から21時まで自転車通行禁止の四条通。改修された歩道には、押し歩きを促す表示が
工事が進む四条通。片側2車線だった車道の左右1車線分ずつが歩道に転換される
工事が進む四条通。片側2車線だった車道の左右1車線分ずつが歩道に転換される
五条通は歩道を分割して自転車道を設置。ただし、それがぶつ切りとなっているため利用者にはわかりにくい
五条通は歩道を分割して自転車道を設置。ただし、それがぶつ切りとなっているため利用者にはわかりにくい
京町家の一部は、旅館やゲストハウスとして利用されている
京町家の一部は、旅館やゲストハウスとして利用されている
浄土真宗の信徒を顧客とする生命保険会社として、1895年4月に設立。今は布教にあたる本願寺伝道院として使われている
浄土真宗の信徒を顧客とする生命保険会社として、1895年4月に設立。今は布教にあたる本願寺伝道院として使われている

紅葉シーズンを迎えた観光地は、にぎわいを見せています。もちろん京都もそう。特に外国人、そして自転車に乗る人の姿が目に付きます。市内での所要を済ませた最後の日、京都駅までの5km余りを、自転車にまつわる事物に目配せしながら歩きました。

まずは京都市街東部を南北に結ぶ河原町通へ。買い物客や観光客でにぎわう市街では、一部の道路において自転車の通行が規制されています。その代表例がこの河原町通(御池通~仏光寺通間)や四条通(東大路通~烏丸通間)で、こちらは8時から21時まで。新京極通や先斗町通に至っては、終日禁止されています。
ただし、自転車も押して歩けば歩行者となりますし、碁盤目状に道がのびる京都では並行する道がすぐ近くにありますから、自転車に乗りたい人はそちらへ。あるいは各所に設置された駐輪場を利用します。

クルマに限らず自転車も、どこに停めてもいいわけではありません。立ち寄りたい場所を見つけるたび、いちいち停める場所を探してカギを掛けるぐらいなら、歩いたほうが気軽という状況も多々あります。自転車と歩きをうまく組み合わせるのが、京都街なか散策の秘訣です。

なお、四条通はこれまで片側2車線の車道(15.0m)と左右の歩道(3.5m+3.5m)で構成されていましたが、車道を片側1車線(9.0m)とすることで、歩道の幅を各6.5mへと広げる工事が行われています(予定では10月末に完成)。

一部報道(産経新聞5月27日付)ではこの工事に対し、大渋滞が慢性化するとの声があがっていると伝えましたが、15mの車道が2200人(休日ピーク時の乗用車交通量×休日乗用車平均乗車人数)に対し、7mの歩道は7000人(いずれも1時間あたり、京都市広報資料)とアンバランスは歴然。至極当然の措置といえましょう。
一方で柳馬場通や蛸薬師通といった細街路では、その両側に自転車通行レーンが、進行方向とともに明示されています。これはなかなかのアイデアで、個人の印象に過ぎませんが、首都圏と比べて逆走が少ないように感じました。さらにこのような道ではクルマの速度も時速20kmや30kmに制限され、歩行者や自転車が安全かつ快適に通行できるような配慮もされています。

ただし、実際にはこの速度を超えて走行するクルマが多く見られます。超高齢社会を見据え、今以上に観光に重きを置くのなら、細街路へのクルマの進入を規制するといった思い切った施策が必要です。
自他ともに認める方向音痴の僕も地図に頼ることはなく、おもしろそうな路地を見つけては右左折を繰り返します。前述したとおり碁盤目状に道がのびる京都では、適当に歩いても東西南北がわからなくなる心配は無用。

クルマが行き交う通りから一歩入ったそこには連綿と続く家並みや人々の生活があり、心惹かれる店や怪しげな店が並びます。そんな一期一会の出合いを求めての道行きは、目指す京都駅まで続きました。

《澤田裕》

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