- サプリメントは摂取のタイミングを表示できない
- 摂るタイミングによって効果が得られないこともある
- 成分の特徴を知ってベストのタイミングを知る
医薬品には、いつ飲むかが明記されている。それに対してサプリメントは食前、食後、就寝前、空腹時といったように用法用量を示すことができない。
これは薬事法によって規制されていることで、用法用量を示したものは医薬品的な効能効果を示したのと同じように医薬品とみなされて規制されている。そのために、効果のある摂取のタイミングについて表示することができず、食品だから好きなときに摂ってもよいと考える人も少なくない。
サプリメントは医薬品と似た形状をしているために、医薬品と同じように食事の後に摂るものと思われがちだが、食後に摂ったのでは効果が得られなくなることもある。医薬品を食後に飲むのは、食べ物が胃の中にあることで、早く吸収されすぎるのを防ぎ、胃が荒れるのを防ぐ目的があるから。
ダイエットを目的としたサプリメントは、目的が一緒だからといって同じタイミングで摂るものではない。吸収阻害、燃焼促進、栄養補給、抗酸化といったように目的や食事の内容によって摂取タイミングは異なっている。
サプリメント素材の内容と目的によって摂り方を変えることが必要で、よりよい摂取タイミングを知るためには、身体の特徴と成分の特徴をともに知ることが必要。
用語の解説
- 用法用量
よくある質問
サプリメントは用法用量が表示できないなら、どうやって摂るタイミングを知ればよいですか?
サプリメントの商品には、いつ摂ればよいかは薬事法の規定によって表示できないので、商品ではなく、サプリメント素材の情報を掲載している書籍やインターネットなどを参考にして、主に含まれている素材の摂り方を知るようにするのが今できることといえます。
空腹時に摂ることがすすめられているサプリメント成分は、いつ摂ればよいですか?
空腹時というのは医薬品では食事と食事の間を指します。空腹というと食事をする直前が一番お腹が空いているので、食事の前に摂っている人もいます。これはタイミング的には食前です。サプリメントの場合も空腹時というのは、食事と食事の間の時間のことです。
なぜサプリメントは摂るタイミングを表示できないのですか?
薬事法は医薬品の法律ですが、サプリメントを取り締まるための規制のガイドラインが定められています。これによると、薬と同じ摂り方が表示されていると薬と勘違いをして摂り、薬をやめるような人や治療のために医療機関に通うことをやめるような人が現れることが心配されているからです。
有効性を表示できる特定保健用食品なら、いつ摂ればよいかわかりますか?
特定保健用食品(トクホ)は、どのような人が摂ればよいのか、どんなタイミングで摂ったときに有効性が得られたかなどを表示することができます。これなら便利なようでも、サプリメントに求める効果のうち抗酸化や免疫は特定保健用食品の項目の中には入っていません。すべての期待する効果が特定保健用食品には含まれていないので、いつ摂ればよいかを知ることができるものは限られています。
- 監修者
- 内閣府認証 NPO法人日本メディカルダイエット支援機構
- イラスト
- 日暮ろこ子