内臓脂肪は普通預金、皮下脂肪は定期預金に該当!?

体脂肪の適正範囲は女性が20から30パーセントで男性が15から25パーセント
この記事の概要
  • 内臓脂肪は増えやすいものの食事と運動で減りやすい
  • 皮下脂肪は減りにくく、落とすには期間がかかる
  • 内臓脂肪が減った後に皮下脂肪が減り始める

体脂肪率の適正範囲は、男性は15~25%、女性は20~30%で、男女ともに、これを超えると肥満とされる。肥満レベルまで体脂肪が増えた場合にはダイエットによって減らしていく必要があるが、内臓脂肪と皮下脂肪では減らし方が違っている。

内臓脂肪は食事が増えたときや運動不足によって体内で合成される脂肪の量が増えることで、蓄積されやすくなっている。内臓脂肪は、運動をしたり、食事を減らすことで減りやすいタイプの体脂肪であるので、運動を増やし、食事量を減らすことで効果が出やすくなる。

それに対して、皮下脂肪は食事と運動の効果がすぐには表れにくいタイプの体脂肪となっている。内臓脂肪と皮下脂肪は、普通預金と定期預金の関係にたとえられる。

内臓脂肪は普通預金、皮下脂肪は定期預金に該当する。普通預金が豊富にあるときには定期預金を取り崩して使うことがないのと同じように、内臓脂肪が減った後でないと皮下脂肪は減っていかない。

内臓脂肪が減ると風船の空気が抜けて表面が緩むのと同じで、皮下脂肪がつまめるようになる。この変化を太った結果と勘違いして、効果があるダイエット法を途中でやめる人が少なくない。

用語の解説

体脂肪率

体内に含まれる脂肪の重量の割合のこと。体脂肪率の適正範囲は一般社団法人日本肥満学会によって、男性は15~25%、女性は20~30%と定められている。

よくある質問

以前にダイエットに成功した人は運動をすれば、すぐに内臓脂肪も皮下脂肪も減らすことができますか?

ダイエット成功者は、また食事制限や運動をすればやせられるという過信から、ついつい食べすぎたり、運動をしなくなることもあります。内臓脂肪は食事制限と運動の効果は表れやすいのですが、皮下脂肪は効果が現れにくいので、皮下脂肪が厚くなってきたら、早めにダイエットに取り組むべきです。

皮下脂肪を早く減らす方法はありませんか?

皮下脂肪は内臓脂肪が減ってからでないと減っていかないのが原則となっていますが、女性の場合には生理周期の生理から排卵までの間のエストロゲンが多く分泌される時期には皮下脂肪が減りやすくなっています。この時期に、有酸素運動をすると脂肪の分解と燃焼が進みやすくなるので、“生理が終わったら有酸素運動”を習慣にしましょう。

皮下脂肪が多くつまめるようになったのはダイエットに成功している証拠ですか?

内臓脂肪が減ったあとに皮下脂肪が減るので、皮下脂肪が前よりもつまめるようになったのは内臓脂肪が減った結果です。しかし、内臓脂肪が増えすぎた状態で、さらに食べる量を増やすようなことをすると、行き場がなくなった脂肪が皮下脂肪のほうに回るので、皮下脂肪が増えていくことになります。皮下脂肪がつまめるようになったのはダイエットに成功した証拠というのは、食事や運動のダイエットに取り組んでいる人にいえることです。

皮下脂肪が急に減ると、シワだらけになりませんか?

急に大幅にダイエットした人は内臓脂肪が大きく減った結果、皮下脂肪が緩んだ状態になることがあります。あまりに急激に内臓脂肪が減ったときに起こることなので、徐々に体脂肪を減らしていったときには、お尻や太もも、腹部の皮下脂肪が大きく余るようなことはなくなります。

監修者
内閣府認証 NPO法人日本メディカルダイエット支援機構
イラスト
日暮ろこ子
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