- エネルギーのATPを効果的に発生させるにはコエンザイムQ10が必要
- アミノ酸のクレアチンでATPの産生をサポートする
- パントテン酸は補酵素として三大エネルギー源をエネルギー化
抗酸化成分として知られるコエンザイムQ10は、筋肉細胞内のミトコンドリアで、生命のエネルギーであるATP(アデノシン三リン酸)を合成する酵素の作用を助けるエネルギー酸性に欠かせない、脂溶性のビタミン様物質となっている。
α-リポ酸とL-カルニチンの作用によって、脂肪燃焼サイクルのTCA回路まで運ばれてきた脂肪酸が変化したアセチルCoAを、最終的にエネルギーにするのがコエンザイムQ10の働きとなっている。コエンザイムQ10には酸化型と還元型がある。
一般の食品に含まれるのは酸化型で、肝臓で還元型に合成されて体内で作用する。多くのサプリメントに使われているのは還元型で、直接的に臓器で働き、有効性が高いことが知られている。
筋肉中に含まれるアミノ酸の一種のクレアチンはATPを産生して、筋肉内の水分量を増やし、筋肉量を増やす作用がある。
パントテン酸はビタミンB群の一種のビタミンB₅で、ATPを合成する酵素を補助する補酵素のコエンザイムの構成成分。脂肪だけでなく、たんぱく質、糖質のエネルギー代謝の補助役として必須となる。パントテン酸は、皮膚や粘膜を正常に保つ働きも認められている。
用語の解説
- コエンザイムQ10
よくある質問
運動をする人はコエンザイムQ10を摂れば脂肪の燃焼を進められますか?
コエンザイムQ10は脂肪の燃焼を促進する成分ですが、抗酸化作用があって、活性酸素が体内で多く発生している人は、その消去に使われるので、脂肪の燃焼に回る量が減ってしまいます。脂肪の燃焼効果を高めるためには、多めの量を摂ることが必要になります。
コエンザイムQ10は他の脂肪燃焼タイプのサプリメントよりも効果が高いですか?
コエンザイムQ10は、α-リポ酸、L-カルニチンと同様に今から10年以上前は医薬品で、それがサプリメント素材としても使うことができるようになったものです。α-リポ酸が脂肪を分解して、L-カルニチンがATPまで運んだあと、燃焼を促進しているのがコエンザイムQ10なので、それぞれ役割が異なっています。どれが一番というよりも、どれも必要なものです。
酸化型のコエンザイムQ10では効果がありませんか?
体内にあるコエンザイムQ10は還元型で、酸化型コエンザイムQ10を摂った場合には、肝臓の中で還元型コエンザイムQ10に変換されます。これのために時間がかかり、エネルギーが使われ、量も減っていきます。効果がないということはありませんが、効果が低下するので還元型であるものは多くの量を摂るようにします。
パントテン酸を摂ればコエンザイムQ10は摂らなくても脂肪は燃焼しますか?
コエンザイムは補酵素のことで、コエンザイムQ10はコエンザイムの一種です。パントテン酸はコエンザイムの構成成分であって、パントテン酸を多く摂ったからといって必ずコエンザイムQ10が増えるとは限りません。コエンザイムQ10は、もともと体内にある成分で、パントテン酸を摂ることで増える可能性はあるものの、脂肪の効果的な燃焼を考えるなら、コエンザイムQ10も摂ったほうがよいでしょう。
- 監修者
- 内閣府認証 NPO法人日本メディカルダイエット支援機構
- イラスト
- 日暮ろこ子