5月15日、都内にて、『iPhone対応ジーエヌリサウンド新製品発表会』が実施された。
同発表会は、デンマークの補聴器メーカーであるGNリサウンドが、米アップル社と共同開発した新製品「ReSound LiNX(リサウンド リンクス)」を紹介するために行われたもの。
今回、国内でのリリースが発表された「ReSound LiNX」は、iPhoneをリモコン代わりにして操作できる補聴器。iPhoneにインストールした専用アプリでは、補聴器の音量調節や、高音・低温調節のほか、補聴器の捜索も可能だという。
発表会に登場した、ジーエヌリサウンドジャパン代表取締役の木村修造氏は、本年1月に米ラスベガスで開催された国際家電見本市CES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)で、新製品を披露し、2月末からアメリカで発売していることを紹介した。
木村氏の発表のあと、ITジャーナリストの林信行氏による講演「ヘルスケア分野に期待されるiPhoneの役割」が始まった。
米アップル社公認のiPhoneエバンジェリスト(製品の魅力を伝える人)としても活動している林氏は、スマートフォンが日常的な“道具”として、世界各国で急速に普及が進んでいることを話したあと、現在国内外の各社が開発・発売している“ウェアラブルデバイス”について触れた。
ウェアラブルデバイスとは、身に着けて利用するコンピューター端末。リストバンド型やクリップ式があり、日々の運動量や消費カロリーなどを記録できるものが多い。
林氏は、健康管理だけでなく、義足や義手といった身体の補助具を操作するウェアラブルデバイスが登場していることを紹介したうえで、GNリサウンドの新商品を「音を着るウェアラブル」と称していた。
林氏の講演のあと、今度は、東京大学先端科学技術研究センター特任研究員の大沼直紀氏が登場。
大沼氏は「聴覚聞こえの問題とその予兆を知る」と題された講演の中で、「日本人の聴覚の老化は、30代から少しずつ始まり、60代から70代でさらに老化が進んでいくのですが、“耳も歳をとっていく”ということを意識していない人が多く、聴覚の低下に気づかないまま、対応が遅れる人がいます」と注意を呼び掛けていた。
なお、GNリサウンドの新製品「ReSound LiNX」は5月22日に発売される予定で、希望小売価格は490,000円(片耳)とのこと。
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