2001年9月。農林水産省は、千葉県で牛海綿状脳症(BSE)の疑いがある牛が発見されたことを発表。その後、全国各地で食用肉の全頭検査が実施され、国内のいくつかの地域でBSEに感染した牛が確認された。これにより、牛肉の安全性が疑われるようになり、瞬く間に社会問題化した。
あれから12年が経過した今日。内閣府食品安全委員会は、去る7月1日より、BSE検査対象月齢を48か月超まで引き上げた。
これに伴い、内閣府大臣官房政府広報室が運営する「政府広報オンライン」では『新たなBSE対策がスタート 牛肉の安全はどう守られているの?』を公開。BSE検査が見直された理由については、以下のようにまとめている。
■BSE検査が見直された理由とは?
・飼料規制などのBSE対策が世界中で行われた結果、
世界でのBSE発生頭数はピーク時(1992年:約3万7千頭)と比べ、
20年後の2012年には21頭と激減し、BSE感染リスクが大きく低下した。
・日本国内でも、2001年からの8年間で36頭のBSE感染牛が確認されたが、
2010年以降は確認されていない。
・2002年2月以降に出生した牛からはBSEが発生してしていない。
・BSE対策を開始して10年経過し、国内外のBSE発生リスクが低下している状況を踏まえ、
最新の科学的知見に基づき、検査体制や輸入規制などの見直しに至った。
以上のような理由から、安心して食べられる牛肉を提供するため、各都道府県に設置されている食肉衛生検査所や保健所の獣医師であると畜検査員が、『48か月齢超の牛を対象としたBSE検査』を実施することになったという。
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